IE9ピン留め
taro.yonemasa@gmail.com
SD2011
南米ペルーの建築作品と対談記事が掲載されました。
http://www.kajima-publishing.co.jp/



takenaka design works
2010年から編集担当している広報誌のウェブサイトができました。
12号で中谷礼仁さん、14号で陣内秀信さん、16号で和田章さん、17号で五十嵐太郎さんにインタビューしています。掲載作品を題材としたインタビューですが、それ自体が独立した読み物となるように構成しています。
http://www.takenaka.co.jp/design/takenaka_design_works/012/index.html
# by t_yonemasa | 2011-12-29 06:50 | information
泉北日記2012/01
120101 :新年、明けました・・・。
昨年の震災が継続しているという意味では今後数年間、(政府によるあまりに軽い収束宣言はともかく)原発事故の負の遺産を負っているという意味では今後数十年、数百年間、日本全体が「喪に服す」ことになるのだが__。ともあれ初詣は、近所にある多治速比売神社。ニュータウンに残った、オールドシュライン。
http://www.gururin.jp/facilities/shrine/facilities05.html

120102 :An electric-light in the moon-light
本日の読み聞かせ本。賢治による「幻想世界」への巧みな誘導、そしてそこからの唐突な覚醒。目が覚めて目にする世界は「現実世界」か、それとも__
『雪がすっかり凍って大理石よりも堅くなり、空も冷たい滑らかな青い石の板で出来ているらしいのです。四郎とかん子とは小さな雪沓をはいてキックキックキック、野原に出ました。いつもは歩けない黍の畑の中でも、すすきで一杯だった野原の上でも、すきな方へどこ迄でも行けるのです―透明・清浄な北国の冬を舞台に、人の子と狐の子との交歓を描く宮沢賢治の幻想童話。』
『ひんやりとうろこ雲がたちこめ、鉛色の月光が、にぶく射し込む晩のこと、とつぜん、シグナルはがたんとさがり、ファンタジーの一夜が幕をあけます。ありふれた日常の風景は、一瞬のうちに幻想の世界へときりかわり、イーハトーヴ鉄道線路で〈虹や光からもらってきた〉お話が展開されます。』

110102:雪下出麦
ここ数年転勤や転居や転校で忙しかった家族の生活が、昨年終盤から徐々に落ち着いてきたので、冬至を機に、旧暦を意識した暮らしを始めている。民俗学者・新谷尚紀氏による暦本で、コンパクトな新書と大型本の図鑑。どちらも楽しい。

120103 :シャボン玉消えた 飛ばずに消えた 産まれてすぐに こわれて消えた__
数年前に「国家の品格」で話題になった著者による対談。新書乱発時代にあって流行作家同士の雑談を紙面化する安易な編集方針と、内容的には通奏される日本礼賛のトーンが気になるが、それでも触発される部分は多い。明治生まれの小学唱歌、大正生まれの童謡が、半ば「古典」として、僕の幼少期だけでなく平成の今なお歌い継がれていることを不思議に思っていたが、本書を一読して納得できたと思う。

120104 :言語の、耐えられない重さ
__それからぐつたり横になってゐる狐の屍骸のレーンコートのかくしの中に手を入れて見ました。そのかくしの中には茶いろなかもがやの穂が二本はひって居ました。土神はさっきからあいてゐた口をそのまゝまるで途方もない声で泣き出しました。
本日の読み聞かせ本。賢治が大人として、人間として描いた「童話」であるが故に、子供には不向きである(理解不能である)と同時に、大人の心には、これほど迫真的な作品はないであろう__宮沢賢治、畏るべし。
『谷地に住む土神は、粗野で乱暴な土地の神でしたが、一本木の野原に立つ、きれいな女の樺の木に心惹かれていました。ところが樺の木にはもう一人の友達がいて、樺の木は、その気取り屋でやさしい狐のほうを好きなようなのです。土神は切なさと嫉妬に悶え、苦しみぬいた末、なんとか樺の木への執着と狐への憎しみを克服しようとしたのですが…人間の存在を修羅とみなした宮沢賢治が、その修羅性とそれによって生じた悲劇をあからさまに描いた、異色の童話。この作品のもつ独特の世界を、中村道雄が組み木絵で表現しました。 』

120105 :この地/名が危ない
地名論の楠原祐介氏による、災害と地名との関係に切り込んだ素晴らしい本。危ないのは、地か、名か。
『地震・津波・火山・台風・雪・土砂災害……地球上最も災害の多い島国で我々の祖先はいつ襲いくるともしれぬ過酷な自然と向き合い、そして被災した日本人はその土地土地に「ここは危ない」というメッセージとして地名を付けてきた。だが、いま市町村合併や観光開発など目先の利益優先の安易な地名変更政策のせいで古い地名が次々に消えている。半世紀以上、地名のことばかり考え続けてきた著者による「災害地名学」のすすめ。 』


120106 :
「雨・風・雲・雪・空の言葉」を読みたくて図書館で借りたのに図版がなく期待外れだったが、その代り「後世に残したい日本語」の、特に美しくはないが気の利いた言い回しの数々に、読み応えを感じた。
『味わい深い日本語を「後世に残したい日本語」「雨・風・雲・雪・空の言葉」「擬音語・擬態語」の項目別に集大成。日本人の心情がこめられた言葉を再確認するための辞典です。カラー口絵「日本の色」117色付き。』

120107 :これぞ植物標本。
せりなずな、ごぎょうはこべらほとけのざ、すずなすずしろ。七草粥にしようと店で春の七草を買ってきたら、うちの子に標本として没収されてしまった__末は牧野か南方か(苦笑)。
http://wwwmakino.shizen.se.tmu.ac.jp/herbarium/welcome.htm

120108 :これぞ春の七種。
子どもに負けじと牧野富太郎の随筆集を調べてみたら、ホトケノザに関する誤謬が指摘されいた。
『万葉に詠まれた草花の真実、可憐に見えて意外な顔を持つスミレ、なかなか見ることのできない竹の花の秘密、真正の彼岸ザクラと近親種の関係、「満州国皇室」の紋章の“蘭”、荒川の桜名所移転案などなど。世界的な植物学者・牧野富太郎が、豊かな知識と日本の四季折々への深い愛情をこめて、伸びやかに語る。』
『日本植物学を創りあげた牧野富太郎が、和漢洋の典籍を渉猟し、日本と中国の本草書を精査して明快に説く植物名と日本文化。1953年刊の復刻。 』

120108 :晦冥への光明
岸和田自然資料館の企画で、工事のため渇水状態にある泉北・光明池で、大阪層群(30~100万年前の大阪の丘陵地を形成)の地層観察+化石採集。貯水が全て抜かれ底面と側面が露出した光明池は、米国グランドキャニオンを髣髴させ圧巻であり、かつ、その底地それ自体を更に発掘する作業は、まさに未知の領域。
『昭和11年に完成した関西でも屈指の貯水量を誇る灌漑用の人工池。光明皇后がこの地で誕生したという生誕伝説にちなんで光明池と名づけられた。』

http://www.gururin.jp/facilities/park/facilities04.html より満水時の光明池

120110 : the moon-light in the electric-lights.
今年最初の満月の昨夜は、兎が月で餅つき。今日は子供が幼稚園で餅つき。

120112 :新年、明けまして・・・
元旦の放射線量急増、年始から断続する中規模地震と4号機倒壊の懸念、そして、6日政府公表による、昨年事故直後の最悪シナリオ__4号機倒壊による半径250キロ圏避難__こんなタイミングでの東京出張は、正直なところ気が重い。それにしても、東日本全域からの避難って、誰が、どこに、どうやって・・・?

120113 :13日、明けまして・・・
復刻となった貝塚爽平氏の名著とマスクを携えて、東京出張。何だかやり切れない・・・。
『百万年超のスパンで読み解く東京の地形の謎__氷河期の浸食、火山活動、地殻変動、河川の砂礫の堆積など、東京の現地形の形成過程とここ数百年の都市化が孕む問題を解明する。地形学による東京案内の決定版。』

120114 :通勤電車で楽しむ、暮らしの歳時記。
今日も無事に、朝を迎えられたことに感謝しながら・・・。

120117 :1.17 after 3.11
阪神大震災から、もう17年。 そして、東日本大震災を経てはじめて迎える、特別な1月17日。

120117 :東日本州大震災
そうか、僕は実はアメリカに住んでいたのか・・。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012011702000021.html

120117 :
馬場璋造さんを大阪に迎えて、竹中工務店の戦後建築に関するインタビュー。

120118 :雨音はジャパンの調べ
『世界中で最も「雨」の好きな人種、それは日本人だ。短歌をはじめ、俳句、小説、民謡、はては歌謡曲まで、雨をテーマにしたものは数え切れない。その表現も北と南、都市と農村など生活の場の違いによって多彩な顔をみせる。』
『日本には二一四五の風の名前があるという。 まほろばの国日本の四季を吹く風、思い出の風車を回す心のなかの記憶の風、はるかな響の歌を運んでくる未知の風。あなただけの風がきっと見つかる心の一冊。』

120120 :
建物の敷地調査で滋賀県甲賀市__白洲正子も歩いた「かくれ里」。余談ながら、(僕の高校の大先輩でもある)白洲次郎は東北電力元会長にして東海村原発導入にも尽力__なんか不思議な夫婦だなぁ。
http://www.biwako-visitors.jp/shirasu/
http://www.shiga-kinbi.jp/?p=9338
『本書は、能、絵画、陶器などに造詣が深い白洲正子ならではの紀行エッセイ。能に橋掛り、歌舞伎に花道があるように、目的地にたどり着くまでのいわば「道草」のなかで、さまざまな発見があり、ドラマが展開していく。油日、滝の畑、宇治田原、宇陀の大蔵寺…。彼女がかくれ里をめぐる歴史探求の旅には、単なる寺社拝観や史跡探訪エッセイとは異なった趣やおもしろさがあるのだ。』

120121 :絶望的なる「希望的」観測
原発事故、最悪シナリオを封印 「なかったことに」 2012年1月21日 東京新聞
SPEEDI 国民は守られなかった 2012年1月21日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012101001950.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012102000033.html?ref=rank
原発事故によって日本人は、「国」というものが実は「なかったこと」を知ったのだった・・・。事故からもうすぐ1年__起こってしまった過去と、起こるかもしれない「次」に備えて、警戒レヴェルを上げて、対策を強化することにした。数ある類書の中で、「その時」に最も役立つであろう1冊。

120123 :the worst 'worst-case scenario'
電力「余裕6%」公表せず 政府、不足のみ示す 2012年1月23日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012012302000171.html
国民の危機に際して「最悪シナリオ」を隠ぺいする一方で、「村民」を支えるための「最悪シナリオ」を演出(最大需要に比べ供給が9・2%不足!)して、国民に危機を煽る日本政府の「最悪」ぶり。

120123 :大地動乱の時代
南関東M7地震 4年以内に70% 東大チーム試算 2012年1月23日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012012302000163.html
政府の言っている「30年以内に70%」が一気に圧縮された予測だが、この「最悪シナリオ」を基本として、準備しておこうと思う。1995年1月17日、日本列島は「大地動乱の時代」に突入したのだ。

120126 :世にも美しい天気図の話
典型的な「西高東低」__どうりで寒いわけだ。


120126 :
窓を開けると、南の空にオリオン!
『オリオン座の中で明るく輝く赤い星ベテルギウスは晩年を迎えている。星が一生の最後に自らを吹き飛ばす現象「超新星爆発」。ベテルギウスは今、いつ爆発してもおかしくない状態にある。地球からこんなに近くで起きる超新星爆発は史上初のこと。過去、超新星は数々の宇宙の謎解きに役立ってきた。ベテルギウスが爆発したら何が起こるのか? 2011年にノーベル物理学賞を受賞した「宇宙の加速膨張」という衝撃的な事実は、どのようにして明らかになったのか? 超新星の最新研究をやさしく解説する。 』

120128 :雪は天からの手紙。
毎年恒例、冬の金剛山。数日前からの雪で、積雪20㎝超え。


『天然雪の研究から出発し,やがて世界に先駆けて人工雪の実験に成功して雪の結晶の生成条件を明らかにするまでを懇切に語る.その語り口には,科学の研究とはどんなものかを知って欲しいという「雪博士」中谷の熱い想いがみなぎっている.』
『雪の結晶の研究で有名な物理学者,中谷宇吉郎.寺田寅彦に師事し,随筆家としても名を馳せた.「雪の十勝」「兎の耳」「立春の卵」「地球の円い話」「イグアノドンの唄」など,科学の面白さと味わいに満ちたエッセイ22編.』
http://www.kagashi-ss.co.jp/yuki-mus/

120129 :「国境」の南、太陽の西。
金剛山上、千早赤阪村営・香楠荘に一泊。 極寒につき昨夜の星空観察は断念したが、千早園地展望台から日の出を拝むことができた。三方を山地に囲まれている大阪府内に住んでいると、大阪湾に沈む夕日を眺めることはできても、生駒金剛山地の向こうから昇ってくる朝日を見る機会がないので、個人的には今回が「初日の出」となった。

120129 :
いつ訪れても感動的な、金剛山頂のブナ林。大阪にも確かに「最終氷期」が存在したことを教えてくれる。

# by t_yonemasa | 2011-12-29 06:49 | 泉北日記
泉北日記2011/12
111201 :日本の山はなぜ「美しい」のか
今朝は曇天ながらも空気が澄んでいたので、和泉山脈・岩湧山頂のススキの茅場まではっきり見えた。__地形学、地質学、植生学を縦横に駆使した「知的登山」を提唱する小泉武栄氏は、世界的にみれば格別高くもなく写真映えもしない日本の山々がなぜ「美しい」のかを、自然地理学的な「多様性」の観点から解明する。
『山の景色そのものを、研究の対象とし、日本の高山帯にみられる複雑な自然景観の成因について議論を進めていく。高山帯の景色の美しさを、登山者の眼でとらえるとともに、地理学的に分析を加える。』
『大雪渓とお花畑の白馬岳、縞枯れ現象が観察できる北八ヶ岳、ミズバショウと地塘の尾瀬、南アルプス北岳にしか咲かないキタダケソウ…。日本の山は不思議と楽しさがいっぱい。気軽に登れる高尾山から日本アルプスの山々まで、地形・地質、高山植物など、バラエティーに富んだ自然の宝庫をガイドする。 』

111201 :「お日様は燃える宝石のように東の空にかかり、あらんかぎりのかがやきを、悲しむ母親の木と旅に出た子供らとに、投げておやりなさいました。」
本日の読み聞かせ本。『この本に納めた、『おきなぐさ』と『いちょうの実』は、賢治が企図していたらしい「花鳥童話集」に入るべき二篇です。『おきなぐさ』では、飛散した種子は天にのぼって変光星になったと思うと書かれ、『いちょうの実』では、落下した果実は死の不吉なかげを濃くただよわせながらも幼い生命の旅立ちとして書かれています。いずれも、哀しいまでに澄明な永遠の美を、感じさせます。』

111202 :「そこで今日のお礼ですが、あなたは黄金のどんぐりと、塩鮭のあたまと、どっちをおすきですか。」
本日の読み聞かせ本__というか「自分で読む」と言われて読ませてもらえなかった・・・。『賢治の生前に刊行された唯一の童話集『注文の多い料理店』の巻頭をかざるこの作品には、差別を超越し平等を求める賢治の思想の一環が、ストレートに提示されています。山猫から裁判の手助けをたのまれた一郎が、山の奥の草地でどんぐりたちのもめごとを解決する―幻想的な作品世界を、高野玲子が、銅版画の技法を組み合わせてイメージ豊かに絵本化。』
『賢治がその詩歌や童話に描き出そうとした理想国、イーハトーヴとは何か。作品の舞台となった花巻、江刺、遠野、早池峰、小岩井など、作品を手がかりにイーハトーヴの探索行へ。』

111203 :イーハトーヴから蝦夷へ
本日の読み聞かせ本は、泉ヶ丘図書館でたまたま見つけた、北海道の絵本作家・手島圭三郎さんの版画絵本シリーズ。日本列島におけるブラキストン線以北__つまり北海道にだけ生息する動物たちの、雪や天敵に対する厳しい生存競争が描かれている。
http://www.liblio.com/teshima/index.html


111203 :ヒノヒカリ
堺市金岡にてみんなで育てたお米が、今日届いた。

111204 :山はいずみ。
今週末も先週と同様、和泉山脈/和泉層群の白亜紀後期の化石採集。今回は、大阪市立自然史博物館の企画で、泉佐野市・滝の池に出かける。和泉層群の形成過程そのままに、花崗岩層、礫岩層、砂泥岩の順に地層見学をした後に、泥岩層にて6500万年前の化石採取を行った。
http://www2.mus-nh.city.osaka.jp/learning/G2e.html

111204 :星はすばる。
夜は堺市天文台で天体観察。プレアデス散開星団(すばる)は約5000万年前の「若い」星団であり、昼間に和泉山脈で採集した二枚貝(ナノナビス)よりも新しい__というか、目の前の貝が向こうの星よりも古い!__と考えると、とても感動的だ。
http://sofia-sakai.jp/planetarium/index.html
http://www.nao.ac.jp/

111205 :「蠍さん。もう私らは今夜は時間に遅れました。きっと王様に叱られます。事によったら流されるかも知れません。けれどもあなたがふだんの所に居なかったらそれこそ大変です。」
『賢治の見た星空は、一体どんな星空だったのでしょう。天の川の西の岸の水精のお宮に住んでいる青星のチュンセ童子とポウセ童子。可憐な2人の童子のひたむきさは触れた者の心にほのかな愛をともしていきます。銀笛の音色と星々の生き生きとした横顔―。』
『そのとき―宮沢賢治はいったいどういう星空を見ていたのだろうか。銀河やオリオン星座やプレアデス星団を、北上川の上や、あのひろびろとした種山が原の上で。その時、どういう思いであのように凛々たる星空を見ていたのだろうか。』

111206 :the deepest south
地学関係者による40年間にわたる地道な調査の集大成につき内容は専門的だが、「地球への敬意」とでも言うべき態度が充溢しており、通勤電車で斜め読みしている僕としては恐縮してしまう。伊豆半島の成立過程も感動的だが、紀伊半島も文字通り奥が深い!__来年は大台ケ原に行こうと考えているので、その時の参考にしたいと思う。
『厳しくも美しい山々、自然と人々の生活、二億年前のパンサラッサ海に浮かぶ火山島とサンゴ礁、一五〇〇万年前の巨大火山の大噴火、縄文時代からつづく人々の山暮らしの様子、一〇〇年前に生きていたニホンオオカミなど、四〇年間、深山渓谷をくまなく歩いて調べたグループが紀伊山地の名勝を解説。』

以下、環境省 http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm より。
『チャートは、海岸から数百km以上離れた外洋で、海にすむ放散虫や珪藻などの珪質のプランクトンの殻が集積した岩石です。薄い地層ですが非常に長い時間(地質時代)をかけて堆積したもので、ジュラ紀のおよそ1億数千万年の間に堆積したものと考えられています。このチャートの地質が、海洋プレートに乗り、太平洋を北西の方向に向かって年に数cmの速さで長い年月をかけ、少しずつ日本に近づいてきたのです。』
『砂岩は砂粒が固まってできた岩石で、色々な種類のものがあります。この付近の岩石は、現在紀伊山地などが乗っているユーラシアプレートの下に、海洋プレートが沈み込むことで発生した海底地すべり面に堆積したもので、チャートの上にできたものと考えられています。』

『第四紀には、激しい気候変化が繰り返されてきました。最後の氷河時代で最も寒かった2万年前頃には、大峯山地や大台ヶ原の稜線付近はツンドラ地域と同じか、ほぼそれに近い環境であったと推定されています。大峯山地に現在分布するシラビソやトウヒなどの亜高山帯針葉樹林は、当時は大台ヶ原でも生育していたと考えられています。』

111208 :うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は
万葉集は面白い。「自然」に対する日本人固有の感性が、繊細すぎるほどの繊細さを以て、表現されている。

111208 :日本に、北海道があってよかった
手島圭三郎さんの版画絵本シリーズの続き。京都の観光キャンペーン標語「日本に、京都があってよかった」が1000年の時間を意識したものであるなら、10000年前の最終氷期においても本州と陸続きにならなかった北海道における生物的固有性も、あってよかった。その意味では、先住民族を排除して100年前に成立した概念「日本」を強調する必要はないかもしれないが。

111211 :地球と暮らす、宇宙と暮らす。
月の半分は赤銅、地球照__昨夜は泉北でも、雲と月と「地球の影」による素晴らしい協演。今は、どれほど想像力を働かせても、「大阪に住んでいる」というのが日常的実感であるけれど、いつかは、昼は「地球に住んでいる」、そして夜は「宇宙に住んでいる」と素直に感じられるような場所で、暮らしてみたい。

111211 :そうだ 北海道、行こう。
大阪市立科学館プラネタリウムの、リニューアル初日に出かける。新しいプログラムは「オーロラの世界」と「さがせ!第2の地球」の2本で、市立科学館の独自企画による前者が、特によかった。子供には少し難しかったか・・・。日本でも、北海道の一部では見れるらしい。
http://www.sci-museum.jp/index.html
http://www.town.rikubetsu.hokkaido.jp/
『あこがれの自然現象オーロラ!それは、太陽のパワーを地球の磁場と大気が受け止めるときに発する光です。目に見えないものが、作り出す不思議な光オーロラを、極地で撮影された画像やCGをおりまぜながら紹介します。』

111212 :金剛おろしに颯爽と__
郊外の丘陵地に転居してからというもの、日々の気候の微妙な変化に感動を覚えるようになり、そして、毎朝都心に向かうことに、ちょっと苦痛を感じるようになった(苦笑)。
『盆地が暑くなる要因であるフェーン現象の正体や、やませやからっ風、六甲おろしが吹くしくみなどの地元の常識と、「金沢市の年間降水日数は178.1日」「8月の大阪市の平均気温28.4℃は那覇市よりも高い」といった驚きの数字を網羅。さらに、北海道陸別町で見られるオーロラ、徳島県牟岐大島の千年サンゴ、八代海の不知火など自然の妙なる特殊現象も紹介する。』

111212 :原子力__「終わり」の始まり
原発の是非問う住民投票求め、署名集め開始 東京・大阪 2011年12月10日朝日
ついに始まった__選挙は行かないが住民投票なら行く!と思いつつ冷静に考えたら、僕は府民ではあるが市民ではなかった・・・。

111213 :鳴かぬなら 流してしまえ ほととぎす
原発事故「津波原因説」に疑問あり__地震によって既に壊れていたことは確定的。
http://www.sentaku.co.jp/category/culture/post-1970.php
http://www.japantimes.co.jp/text/eo20111213a1.html

111200 :生駒山地附属・・・
交野市私市にある、大阪市立大学理学部附属植物園。震災翌日の3月12日以来だから、9か月ぶり。植物園で福島原発事故の報を受けて、急いで帰宅したのを思い出した。__ともあれ、ここは観賞ではなく研究目的の演習林なので訪問者が極端に少なく、日本のあらゆる植生の中に独り身を置いて、森と対話することができる。また、植物園自体が生駒山地の森と連続しているのも意義深い。
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/biol/botan/
『当園は昭和25年に大阪市立大学理工学部附属の研究施設として発足し、以来、植物学の基礎研究の対象として多くの植物の収集と保存に努めてきました。なかでも、日本産樹木の収集に力を注ぎ、野外で生育可能な約450種を植栽し、もってわが国の代表的な11種類の森の型(樹林型)を復元しています。』

111217 :この五右衛門の目からは、値万両、万々両__
カタログ的で俗っぽい__と言えばそれまでだが、そこにある風景はどれも圧巻であり、人間臭さを微塵も感じさせない。


111217 :Boys, be ambiguous
里山における「変化に富んだ半自然」すなわち生物多様性を、丁寧に紹介している。特に興味深いのが、カラーの口絵で示された、「農地」における生物多様性が緑/赤で塗り分けられた世界地図だ。概して日本列島の多様性が高いのは予想通りであるが、北海道だけが__モノカルチャーの大規模生産ゆえに赤色優勢だったのが印象的だ。
『かつては身近だった草花や昆虫たちが、いま絶滅しようとしています。彼らのすみかだった「さとやま」とは、ヒトの節度ある自然の利用や管理によってつくられた、水田やため池、茅場や雑木林などがパッチワークのような模様を生む、変化に富んだ半自然です。衰退の危機にあるさとやまの歴史や価値をさまざまな角度から描き、再生の道を考えます。 』

111218 :木枯らしに抱かれて
おそらく今年最後の長居植物園+自然史博物館。個人的には、ここの「第三期植物群」に迷い込む__空間的に、時間的に__のが好きだ。『生きている化石メタセコイア、巨大樹セコイアなど新生代第三紀に、栄えた樹木群。イチョウ・フウ・タイワンスギなどがあったことも化石からわかっています。』
http://www.nagai-park.jp/n-syoku/index.html

111218 :カイロ団長
本日の読み聞かせ本。「猫の事務所」と同一の主題を、裏側から描写したような作品。
『力が強く、商才があり、持てるものでもある殿様ガエルが、力もなく、ただ気が良くて弱いばかりの雨ガエルたちを貸借関係のしがらみでしばって、無理無稽の労働に駆りたてます。30匹の雨ガエルたちは、数をたよって抵抗するでもなく、談合して打開の行動に出るでもなくて、最後に〈王様のご命令〉によって救われるまで滑稽なほど周章狼狽し、酷使と収奪に翻弄されるのです。人間の弱さや限界に対する賢治の諦観がうかがえます。』

111220 :美しい「日本語」の私
地下鉄で読む、空の本。「美しい」のは天候や季節自体ではなく、それを受容する繊細で洗練された感受性、そしてその感性を形式化する言語表現の方にある。
『美しい風景は大自然の中だけでなく、見上げた空に、日の光の中に、そして降り注ぐ雨の中にもある。天候や季節を表す豊かな日本語を300点余りの写真とともにまとめたフォトミュージアム。』
『橙色、狐色、鴇色、唐紅、灰色、消炭色、墨色―自然にまつわる多彩な色の名前を、その由来となった自然風景の写真とともに紹介した、色彩図鑑。 』

111221 :
繊細なる感性__日本において万葉集から受け継がれてきた「都の洗練」は、自然それ自体が日常であった農村地域にも、拡張可能か。
『美しい日本、美しい日本語、あなたはいくつ知っていますか。朝惑い、うそうそ時、紅差し指、恋教え鳥……味わい深い言葉に、大自然の一瞬の輝きをとらえた写真を添えた安らぎの一冊。』
『風花、牛馬冷やす、雨乞虫、星の嫁入り、水温む、八百万の神、かなかな…。ふるさとのあたたかな情景と美しい日本語。 』

111224 :ネリマノビリュウ
冬休み入りした子供のためにDVD「のび太の恐竜」を借りてきた。宇宙137億年の歴史を1年に圧縮するなら、恐竜が誕生した約2億年前が今日12月24日、ということになる。何だかんだと1億5000万年は持続した恐竜も偉大だが、宇宙はもっと偉大なり__。
ちなみに、主人公のピー助のモデルはフタバスズキリュウ(国立科学博物館に復元)であり、フタバとは発見された双葉層群、福島第一原発がある双葉町が由来となる。http://shinkan.kahaku.go.jp/kiosk/nihon_con/N3/KA0-1/japanese/TAB1/index.html

111225 :Beyond Good and Evil
夜は家族で、自宅から徒歩1分の泉北教会に、キャンドルライト・サーヴィスに出かける。
イエスの誕生した2015年前は、宇宙137億年の歴史を1年に圧縮するならば、「12月31日23時59分55秒」に相当する__。わずか「5秒」の人間の歴史を想起するだけでも気が遠くなるのに、その彼方には、言語を絶するほど遠大な「時間」が、人間不在のまま、ただただ横たわっていたこと__そのような「単なる存在」にこそ、僕は神々しさを感じる。

111225 :「上」を向いて歩こう
「道徳の系譜」においてニーチェが言うところの、キリスト教的な価値基準としての善い(good)/悪い(evil)以前の、素朴な意味での良い(good)/悪い(bad)の実例は、例えば「お天気」に対する評価がそうだろう。「今日は天気が悪いですね」という言葉には、何ら道徳的価値基準は含まれず、厚い雲が、ただただ横たわっているだけである__。泉北ニュータウンは、その丘陵地としての地形的特質ゆえに、全方位に対して、視界に占める空の比率が高くなる。高度1000m超の積雲が、六甲山や金剛山をかすめるように東へ流れていくのを眺めるのが、僕は好きだ。
http://www.soshisha.com/book_wadai/15kisho/index.html

111226 :「北陸」新幹線
大雪で徐行運転の新幹線で大阪東京の往復は、さすがに疲れた・・。それにしても、緯度も高度も変わらない東西移動なのに、シベリア気団の流入による関ヶ原から濃尾平野にかけて見られる豪雪は、ここが局地的な「日本海側」であることを痛感させる。豪雪地帯指定こそ外れているが、若狭湾に抉れにより日本海が近く、寒気を遮る島々(佐渡や能登)も高山(北アルプス等)もないために、太平洋側でありながらまともにシベリア気団に晒されている。ただ、そこに住むことは大変だろうが、のぞみ号で通過する限りにおいては、車窓に映る日本の「気候多様性」には感動を覚える。
http://weathernews.jp/sorabook/

111227 :季節でひとつだけの花
いい本に出会った。七十二候__1年を72等分して、なおそこに変化を見出す驚異的なデリカシー。
『テーマは日本の暦に根付いた花。昔日本に伝わって、今は忘れられてしまった暦、七十二候をご存じですか。立春・大寒といった一年を二十四等分した「二十四節気」をさらに三分し、一年を七十二等分したのが「七十二候」。ほぼ五日間ずつの自然の変化を「雀始めて巣くう」「桜始めて開く」などと漢詩の一節にこめたもの。そのおもしろい暦を縦軸に、そしてさまざまな花の呼び名を横軸に、季節の移り変わりと人々の暮らしや行事を追った、風変わりな花の歳時記です。』

111200 :初めに「浜岡」ありき
静岡に所要がてら、思い立って旧浜岡町(御前崎市)に寄ってみた__寄ると言っても、原発立地だけあって想像以上にアクセスが悪く、こだま号停車駅の掛川から在来線で菊川、路線バスで茶畑の美しい牧之原台地を抜けて浜岡市街まで行き、そこから海岸道路を半時間歩いてようやく着いたのだった。ただその結果として、浜岡の街の様子__道路や施設が過剰に整備されているが人の気配が希薄であるという、原発立地に特有の居心地悪さを実感することにもなった__。停止中とはいえ原発そのものは当然見学などできないが、PR施設は継続稼働しており、今や「悪い冗談」でしかない展示内容はともかく、1号機から5号機まで一望できる展望台や3号機炉心の実物大模型には、見るべきものがある。ただ、地震・津波対策の効能をいくら列挙されても、海岸沿いに並ぶ原子炉建屋の眺めは映像で見慣れた「あの風景」と重なり合い、向こうに広がる太平洋と見えない南海トラフを前に、そんな小手先は全く機能しないであろうと誰もが直感するはずだ__。翻って、In the beginning was the Word__人はなぜこの地を「浜岡」と名付けたのだろうか__そう、展望台から見えたものは、人間的英知としての発電施設ではなく、街を抱く遠州灘と牧之原台地の、美しく雄大であり時に獰猛な、大自然の姿であったのだ。

http://www.chuden.co.jp/energy/hamaoka/index.html より

111229 :年末は「山梨」にいます。
__クラムボンはわらったよ クラムボンはかぷかぷわらったよ 
本日の読み聞かせ本。光村図書の小6国語の教科書で初めて読んだ記憶があるが、本来ならば、もっと感受性が残っている頃に読むべき物語ではないだろうか。
『小さな谷川の底を写した2枚の青い幻燈―耳を澄ますと、小さな2匹の兄弟の蟹の無邪気で可愛らしい会話がすぐそこに、聴こえてくるようではありませんか。水が奏でる青い調べのように、ひとひらの花びらの一瞬の舞いのように、馨しい香りの夢のように、どこまでも透明で淡い幻想が水底で揺れています。』

111231 :「人間」を半分降りる
2011年は、社会的には東日本大震災の3月11日、家庭的には郊外へ転居した8月1日、個人的には30代が終わった10月27日が大きな転機となった1年であり、無力さへ自覚という意味で、それらは自分の中で「同じ一つのもの」です。社会的個人であることを半ば肯定し半ば否定して生きることを勧める中島義道氏に同意しつつ、その否定的局面における「消費エネルギー」さえも惜しんで、その生の形式を「人間としての個人」にまで拡大適用したら、何が見えてくるだろう__。
『やがて確実に訪れる死を前にすると、「哲学的な生き方」をするために残された時間は短く、不要なことは出来る限り省くほかない。そのように自己中心的な態度を貫き、世間と妥協せずに生きることは、結果として不幸をもたらすことになるが、それを自覚して生きることこそが大事なのだ。』

# by t_yonemasa | 2011-12-01 22:12 | 泉北日記
泉北日記2011/11
111030 :トンネルを抜けるとそこは海底であった
御殿場線経由で、三島→沼津→裾野→御殿場→松田→国府津→小田原。
沼津から御殿場までの、裾野から全容を眺望できる富士山固有の造形も感動的ではあるが、日本列島史の観点からは、御殿場から東半分は「見えないもの」への感動に溢れている___500万年前に太平洋から本州に衝突した丹沢山地、100万年前に衝突した足柄山地と伊豆半島。日本列島で唯一、海洋プレート(フィリピン海プレート)に載った場所。
小田原平野という「トラフ底」を流れる酒匂川という「トラフ軸」。相模トラフの延長である国府津‐松田断層に沿って走る列車の窓から、世界で唯一と言われる「陸地化した海溝」を眺めたあとでは、相模湾の「海岸線」などは完全に相対化されてしまう。それは、東北を襲った津波やバンコクを侵した洪水が示す教訓と同じものだ。
『今から600万~400万年前、フィリピン海プレートに乗って北上してきた丹沢山地が日本列島に衝突、その後200万~100万年前には伊豆半島が丹沢山地に衝突し、関東山地や丹沢山地を隆起させた。丹沢・伊豆半島を中心とするプレートの衝突境界付近では、伊豆大島三原山の噴火や伊東沖の群発地震、さらには小田原地震など、さまざまな地学現象が起きており、現在の地球科学を代表するプレートテクトニクス理論解明の現場として、世界的に注目されている。』

111030 :宇宙137億年の歴史における最初の「3分間」
東京・上野の国立科学博物館は震災後2回目。シアター360のプログラム「宇宙137億年の旅」が素晴らしかった。宇宙137億年の歴史における最初の「3分間」___更には「歴史」すなわち時間、空間の「始まり」。では、それ「以前」あるいはその「外部」は___もはや「問う」ことすら不可能なのか?
http://www.kahaku.go.jp/index.php
『ビッグバンは、現在の宇宙にあるすべての物質の始まりであり、時間や空間もここから始まりました。最初の3分間にあらゆる物質の元になる素粒子が生まれ、陽子や中性子から水素やヘリウムなどの原子核が作られました。38万年後、電子が原子核に捉えられ、宇宙の視界が一気に開けました。「宇宙の晴れ上がり」です』


『今から137億年前、熱い火の玉(ビッグバン)として生まれた宇宙。それ以前の宇宙はどんな姿をしていたのか。宇宙の現象を素粒子で解く「素粒子論的宇宙論」に基づき、宇宙創生の謎に迫るインフレーション理論を世界に先駆けていち早く発表した著者。』
『宇宙は火の玉から始まったとするビッグバン理論では、特異点すなわち「神の一撃」を認めざるをえない。物理学の言葉だけで宇宙創生を記述したい、という著者の願いがインフレーション理論を生み、現在では宇宙創生の標準理論として認知された。その内容を万人が理解できるよう書かれた、最も平明なインフレーション理論の入門書。』

111031 :秋桜
金岡の田んぼの畦道から。

111031 :人類が生まれるための12の偶然
岩波ジュニア新書は侮れない__いやむしろ、イデオロギーが先行しがちな岩波新書よりも、知的な純粋さにおいては良書が多い。 とりわけこの本は素晴らしい。それぞれの科学的事実は既知ながら、それをひとつの問いのもとに再編されている。人類は、この偶然を文字通りの意味で「有り難く」受け止めることができるだろうか。
『ビッグバンから銀河系や地球の誕生、生命の発生、人類の進化と続く一連の過程の中で起きた「偶然」に迫り、宇宙と命の不思議について考える科学読本です。宇宙はどのようにして生まれ、地球はなぜ生命を育むことができたのか。生物とヒトはどんなプロセスを経て進化してきたのか…。宇宙と生命の秘密をわかりやすく解説します。』

111101 :それでも、日本人は「原発」を・・・
<玄海原発>4号機の再稼働を発表 福島事故後では全国初 毎日新聞 11月1日(火)21時6分配信
『かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。』
『戦争を受けとめる論理――本書が最終的に描こうとしているのは、偽政者や国民が、「だから戦争にうったえなければならない」「だから戦争をしていいのだ」という感覚をもつようになり……国民の認識のレベルにある変化が生じていき、戦争を主体的に受けとめるようになっていく瞬間というものが、個々の戦争の過程には、たしかにあったようにみえます。それはどのような歴史的過程と論理から起こったのか、その問いによって日本の近代を振り返ってみたいのです。』


111103 :Kinki University Reactor      
近畿大学原子炉(東大阪市)にて毎年実施される公開行事に参加。放射線管理区域内での原子炉(実験炉)及びその炉心の見学、霧箱での放射線視認、微量セシウムによるガンマ線遮蔽および距離減衰の実験、土壌の自然放射線量の測定など、書籍でしか学べなかったことが経験できて、大変有意義だった。
『近畿大学原子力研究所は、昭和35年4月、原子力に関する研究・教育を目的とする全学共同利用研究所として設立されました。近畿大学原子炉(UTR-KINKI)は、同年8月に設置が認可され、昭和36年11月11日に臨界に到達し(熱出力0.1W)、我が国最初の民間原子炉・大学原子炉として運転を開始しました。』
http://kuaeri.ned.kindai.ac.jp/index.html

111103 :百舌鳥、中百舌鳥。
野鳥の会大阪の企画で、堺市・大泉緑地。

111105 :カントのように細心に、カフカのように大胆に。
本日の読み聞かせ本。泉ヶ丘図書館で宮沢憲治の童話をまとめて借りてきた。猫の事務所に擬えられた「人間社会」が、姿なき獅子という「神」によって突然閉鎖させられるという、その唐突さが憲治の真骨頂か。
『猫の事務所の書記の中に、一匹のかま猫がいました。かま猫とは、寒さに弱くて、夜かまどの中に入って眠るため、からだが煤で汚れている猫のことです。かま猫は、猫仲間のきらわれ者。事務所でも、ほかの書記たちにいつも意地悪ばかりされているのです…。』

111106 :海はシンメトリーでいっぱい
http://oceanmonster.jp/index.html
泉ヶ丘での地層調査が天候不順につき中止となったので、子どもと長居植物園+自然史博物館「OCEAN!」展に出かける。展覧会で重点が置かれている生物の「形態」と環境=海洋との関係、とりわけカンブリア紀における原生生物におけるそれ__左右のみならず上下の対称性が強すぎてあまりに「不自然」であるがゆえに「怪物」的な__が、大変興味深い。
『この展覧会では、6億年のむかしから現在にいたる海のいきものの進化を紹介します。海の生きものは、陸上とはまったく異なる海の中への適応のため、その姿や形は独特で、ときに奇妙でもあり、まさに「海のモンスター」です。そこで、とくに生きものの「かたち」を通して適応のようすを示し、生きものの多様性の歴史にせまります。海のモンスターの多様性とその歴史から、進化の本当の意味をみつめ、そして未来の海について考えます。 』

『【カンブリア紀への招待】――バージェス頁岩はありきたりの化石層ではない。ここでは腐敗の過程が一時停止してしまっていて、古代の生命の豊富さをありのまま見ることができる。堅くて丈夫な骨格を持つ三葉虫や軟体動物ばかりか、全く骨格の無い軟組織だけから成る動物も遺されている。これらの驚くべき化石においては動物体の輪郭だけでなく時には腸や筋肉のような内部組織までもはっきりと眼にすることができるのだ。』

111109 :となりのカフカ、向こうのカント。
最近の僕は、時間的にも空間的にも「気の遠くなる話」に専らハマっているが、あくまで人間的接点を失わない独文学者・池内紀氏のエッセイなどを読んだりするのも、楽しい。松本駅から、西を見るか東を歩くか__僕なら迷わず前者だが、東に向かって著者の後をついていくのも悪くない。
『日本では、日常生活の必要性と密接に結びついた森作りが、はるか昔から行われてきた。酒田の人々は、荒涼たる沿岸の砂地に、江戸時代半ばから南北四〇キロの松林を作り上げた。ユンカーに憧れた成り上がり華族とその末裔たちは、地元の水路事業を引き継ぎ、那須野が原の砂礫地を良林に変えた―。』

111111 :となりの富士山、向こうの富士山
府立中之島図書館で地学系のガイドブックをまとめて借りてきた。

111111 :それでも、民主党は「TPP」を選んだ
野田首相、TPPについて「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明__フジテレビ系(FNN) 11月11日(金)22時38分配信
あまりに危険で国民の多数が反対を表明しているにもかかわらず、政府や経産省、経団連、日経新聞などが「異常に熱心に」進めることにはロクなものがない、というのが、3.11以後の国民的教訓。

111112 :となりの里山
堺自然観察会の月例観察会で、堺市南区鉢ヶ峰へ。育児も兼ねているので、自宅から路線バス一本で行ける里山、という近さがいい__というか、その近さを求めて引っ越したのだが。
http://home.att.ne.jp/theta/tsukabon/hachi/habout.html
http://www.gururin.jp/course/course2/index.html
『鉢ヶ峯の里山は、堺市内とは思えないほど懐の深い自然を残し、多様な“みどり”を息づかせています。ここには、シリブカガシの群生地あり、コナラ・アカマツの雑木林あり、ため池あり、棚田ありと様々な植物が組み合わさって豊かな生物相をなし、また素晴らしい景観を呈して私たちに四季折々の自然を楽しませてくれます。』

午後は、同じ鉢ヶ峰地区にある堺自然ふれあいの森に寄る。近畿地方が北限となる暖帯性のシリブカガシの原生が素晴らしい。
http://www.sakai-fureainomori.jp/

111112 :となりの宇宙
夜は、堺市プラネタリウムにて子供向けレクチャーと、天文台での天体観察。こちらは、自宅から一駅で行ける「宇宙」。1日遅れの満月と木星及びその衛星、プレアデス星団(すばる)。「ほぼ満月」の月面が、望遠鏡レンズに大きく、明るく、鮮明に飛び込んでくるのは、けっこう感動的、というか衝撃的だ。こういった「遠大さ」に接していると、社会的存在であることが次第に面倒くさくなってくるので、ちょっとリスキーだ(苦笑)。
http://sofia-sakai.jp/astro/index.html

111115 :Glacier Express ? ...Galaxy Express !
立山に氷河か、国内で初めて確認の可能性 読売新聞 11月15日(火)13時7分配信
本当に氷河だったら素晴らしい。そんなわけで、本日の読み聞かせ本。
『吹雪の夜、毛皮の外套を何枚も着込んだ乗客をのせ、急行列車は極北の都市ベーリングへと向かう。そこへ突然、きみょうな闖入者があらわれて―。』

111116 :もうよだかは落ちているのか、のぼっているのか、さかさになっているのか、上を向いているのかも、わかりませんでした__
本日の読み聞かせ本。鳥の世界という「こちら側」と星の世界という「あちら側」__文字通り次元の異なる2つの世界を「渡る」ことの可能性が、ヨダカの「醜さ」を通じて表現されている。
『よだかは、実にみにくい鳥でした。その姿かたち故に、ほかの鳥からうとまれ、さげすまれ、その名の故に、本物の鷹から嫌われ、おどされつづけました。そしてその自分が、平気で羽虫を食べて生きる宿命にあると気づいた時、よだかは、この辛い世界を捨てようと決意して、一直線に空をのぼってのぼって、ついに青白く燃える星となったのです。よだかの極まった悲しみを描いて、対極の〈まことの幸福〉をはげしく求めた宮沢賢治の傑作を、中村道雄が入魂の組み木絵で絵本化しました。 』
http://www.kumikie.net/top.html

111119 :あちら側としての「森」、こちら側としての「林」
『大昔、まだ岩手山の麓の一体が、原始森や野原だった頃のお話です。ある秋の日、四つの森に囲まれた小さな野原に、農民たちがやってきました。男たちが「畑起こしてもいいかあ。」と森に尋ねると、四つの森はいっせいに「いいぞお。」と答えてくれました。農民たちは、さっそく家を建て、土をたがやし、畑をつくりました。そして次の秋。穀物も豊かに実り、畑もふえて、農民たちは幸せでした。ところが、そんなある朝、村に不思議な事件が起こります…岩手県に実在する森を舞台とした、宮沢賢治のユーモラスな民話風傑作童話を、絵本画家・村上勉が、緻密で繊細な線描と、みずみずしい色彩で、楽しく表現しています。』
『いつも、木や鳥を見てはうれしがっているので、子供たちからばかにされていた虔十が、ある日、野原に杉の苗を植えて育てはじめました。小さな杉林は、やがて子供たちのよろこびとなり、虔十が死に、村が町になっても、変わらず残ったのです。みずからをケンジュウと表記することもあった賢治が自分の理想の人間像を語った名作を、“紙彫”という独自の手法を生かして、伊藤亘が絵本化。』

111118 :では、「宇宙」をやり直しても「地球」は生まれるか?
『生命とは何か? 生命は「なぜ」存在するのか?――謎の深海生物、生物進化、人工生命、散逸構造、そして地球外生命まで。想像を超えた世界に、その答えの手がかりはある。』

111120 :自然史博物館に長居
年に一度の、自然史博物館のお祭りで長居公園に。谷口高司さんの鳥絵塾にも参加。
http://www.omnh.net/npo/fes/2011/
http://www.fieldart.net/

111121 :橅は鮭の恋人
『森と川と海が一つになるところに、人間にとって大切なものがある-。「森は海の恋人」の植林運動を行ってきた気仙沼の漁民が、海藻・魚介の宝庫である汽水の恵を求めて全国の河口をめぐるエッセイ。』
『昔から、魚介類を増やすには水辺の森林を守ることが大切とされ、こうした森は「魚つき林」と呼ばれた。森の栄養が海の生き物を育てているのだ。現在、漁師たちが山の木を育てる「漁民の森」運動が全国で進められている。その科学的根拠ともなった「陸と海を結ぶ生態系」を解き明かす。』

111123 :le petit prince
堺市プラネタリウムにて「十二星座ほしとりレース」「星の王子様」。子供向けプログラムながら、とりわけ「星の王子様」は「なぜ?」が充溢していて、大人でも__あるいは大人だからこそ、奥深さを感じる。
『パイロットである「ぼく」は砂漠の真ん中でヒツジの絵を欲しがる小さな「王子さま」に出会いました。ふるさとの小さな星をあとにして地球にやってきた「王子さま」。「王子さま」はどうして旅に出たのでしょう?そして「キツネ」が「王子さま」にくれた「秘密の贈り物」とは?』
http://sofia-sakai.jp/planetarium/index.html

111124 :日本人の「理性」を以てして、3月11日のことは「なかったこと」にできるだろうか。
「福島原発の放射性物質、西日本にも」研究チーム解析 2011年11月15日5時0分 朝日新聞
少し前の記事ですが__程度の違いはあれど、日本列島全域が汚されてしまった・・・考えてみれば、当然のことなのだけれど。この「現実」を前にすれば、「原発をどうするか」なんて議論の余地などないように思えるが。ちなみにこれ、世界地図上でシミュレートしたら、どうなるのだろう。

111124 :ただちに発言に影響はありません。
こういう本は、いつか誰かが書くだろうと、思っていた__状況の深刻さに比して、やや軽薄な体裁ではあるけれども。どうせなら、同時に海外メディアによる報道も、時系列に並列すればよかった。あと、表紙の元長官はナッパ服だっただろう。ともあれ、問題なのは、関係者による事故直後のトンデモ発言__それこそ「直ちに」発せられたもの__だけではなく、今後明らかになるであろう様々な事実によって転倒するであろう様々な「現在」の方であろう。

111100 :星空のディスタンス
大阪市立科学館の、会期終了直前のプログラムに滑り込み。「お隣」の銀河が「どのくらい遠くにある」のかを体感できる、興味深い内容だった。
『アンドロメダ座の片隅に、細長い光の雲のように見える天体があります。雲のような見え方ゆえに、アンドロメダ大星雲とも呼ばれました。普通の星とは違ったこのぼうっとした光の先では、一体何が輝いているのでしょうか?そしてそれは、どのくらい遠くにあるのでしょう?「銀河」とは、膨大な数の星の大集団です。アンドロメダ銀河は広大な宇宙にたくさんある銀河の中で、私たちのすぐお隣とも言うべき位置にある銀河なのでした。』
http://www.sci-museum.jp/server_sci/program/pla_a.html#01

111127 :6800万年前の「貝塚」
岸和田自然資料館の企画で、和泉山脈__貝塚市蕎原にて、和泉層群の地層観察と白亜紀後期の化石採集。わが子が見つけた直径20cm程度のアンモナイト(部分)と二枚貝ナノナビスの化石のいくつかを採掘できた。一見変哲のない岩石を少しずつハンマーで削り取る過程は、6800万年前の過去に遡行するような錯覚を呼び起こす。とりわけ感動的なのは、閉じたまま(=生きたまま)化石化した__文字通りアッと言う間もなく土砂に埋もれたであろう二枚貝の存在だ。遠い遠い過去(線的な過去)にもそのような「瞬間」が確かに存在したという、理解できても実感が困難な感覚を、実体的に提供してくれる。
http://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/shizenshi/
http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/bb/chigaku/fossils/Izumi.html

111127 :「奈良公園」化する日本の森・・・
大阪市立自然史博物館の企画による哺乳類観察会@奈良公園は、化石を優先して残念ながら欠席。「ディアーライン」は、春日山のみならず、今や都市近郊の山林の至る所で散見される。「動物たちの反乱」は、兵庫県立森林動物研究センターの関係者によって手堅くまとめられた良書。
『国の森林皆伐計画によって繁殖力が強化され、森林の土壌に大きな影響を与えるまでに増えたシカ。数年に一度大量出没するクマ。食物だと認識していなかった人間の農作物を、採食し始めたニホンザル。神戸市内でゴミをあさるイノシシ…。かつて人と動物の“入会地”であった日本の里山は、今や野生動物の領有地となっている。その原因は何か?人と動物と森のあるべき姿とは?世界的サル学者と専門家たちが、日本の動物の現実に迫る。 』
http://www.wmi-hyogo.jp/

111128 :平成の「大」合併
投票にも行かず山中でアンモナイトを掘っていた自分__過去20年間一度も選挙権を行使しなかった自分が言うのも何なのですが・・・個人的には、期待よりも不安、それ以上に、堺市民になったばかりなのに面倒くさいなァ~という気分が支配的です。構造改革主義(=無駄な支出、人員を減らすこと)はそれ以上でも以下でもなく、経済成長とは連動しない__場合によっては悪化させる__というのが、マクロ経済学の基本であり、小泉改革後の国民的経験だったはず・・・。(少なくとも、脱原発と発送電分離だけは頑張ってほしい。)

111128 :鳴かぬなら、鳴かせてみよう・・・
ハシボソガラス、スズメ、キジバトをはじめ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハクセキレイ、シジュウカラまでは来てくれるが、待てど暮らせど他の野鳥が来てくれないので、図書館でこんな本を借りてきた。あからさまな餌付けでない方法で野の鳥に来てもらうのは、かなり大変だ・・・。
『その土地に適した樹木を植えなければ、その土地の生き物は集まってきません。外来種や改良種は「ノー」です。「里山」を庭につくるために、その地域に合った五種類の樹の選び方から、野鳥、チョウ、トンボ、鳴く虫、バッタ、メダカ、カエルなどが暮らせる環境のつくり方までを指南。』

111130 :人間踊り、鹿踊り
本日の読み聞かせ本。「動物たちの反乱」以前の世界__手拭い=人間と野生動物との距離感が、きわめて繊細かつユーモラスに表現されている。読者を徐々に「鹿の世界」に誘導しながら、最後に唐突に「人間の世界」に連れ戻す展開__思わず自分も仲間に入ろうととびだす嘉十__にも、賢治の本領が発揮されている。
『湯治に出かける途中のすすきの原で、うっかり置き忘れた手拭い。嘉十が取りに戻ると、何と六匹の鹿が寄ってきていておそるおそる近づいたり、あわてふためいてとびのいたり。やがて鹿たちは正体を知って安心し、高らかに歌い、踊りはじめます。その面白さに、思わず自分も仲間に入ろうととびだす嘉十。岩手・花巻周辺に今も伝わる郷土芸能「鹿踊り」その本当の精神を風から聞いたとして語られる民話風傑作童話。』

# by t_yonemasa | 2011-10-29 01:22 | 泉北日記
泉北日記2011/10
110900 /日本列島礼賛
特急しなの号で名古屋→恵那→中津川→木曽福島→塩尻→松本。大糸線各駅停車で松本→安曇野→信濃松川→信濃大町。特急あずさ号で松本→諏訪→小淵沢→甲府→新宿。順に、中央アルプス、北アルプス、南アルプスの地形的、景観的なダイナミズムを堪能する。とりわけ、北アルプスと並走する大糸線からの景観は素晴らしい。あるいは、松本盆地や甲府盆地と山脈地形との地形的対比__人間的なものと自然的なもの__に強く惹かれる。
『日本列島誕生のシナリオは、まったく新しいものに書き換えられた。それは、深海での化石の研究とプレートテクトニクスに基づくダイナミックな地球観から生み出された。日本列島形成の謎に挑戦し、それを次々と解きあかしてきた著者らの研究の歩みをたどりながら,劇的で知的興奮をさそう日本列島誕生の物語に読者を案内する。 』
『世界でも例のないほどの地形変動を続け、地震国・火山国として知られる日本列島と周囲の海溝はどのように形成され、どんな特異性があるか。世界的規模での比較をもとに、日本の地形変動の地域性と火山活動を解明し、氷河地形とサンゴ礁、山や平野や海岸の形成と変遷についての研究成果を、豊富な図版を使ってわかりやすく述べる。 』

『日本列島の地形は世界の中でもきわめて変化に富むことで知られ、美しい風景を作りだしている。この自然史と人間活動が刻まれている日本の地形の成り立ちを、最新の成果・具体的な事例を取り入れ、地形発達の特徴という視点から丁寧に解説した。』
『日本列島の中央にあり3つの島弧が会合する場であるため、激しい地殻変動が発生し、盆地や平地や火山など日本で最も起伏に富む地形が形成されてきた中部地方。地形の特色とその生い立ちを、地質を織り込みながら記述する。』

111001 :長野から河内長野へ、河内長野から「長野」へ
長野といってもぐっと身近な「河内長野」から金剛山へ。山頂付近のブナの原生林は何度訪れても感動的で、それこそ信州にいるかの如き錯覚を覚える。夜は千早赤阪・星と自然ミュージアムでの天体観察会に参加して、香楠荘に泊まる。曇天気味ながら、夏の大三角、ペガスス座やカシオペア座など秋の星座を確認して、三日月の表面クレータ、木星を観る。地球や宇宙の「時間」「空間」について考えると、建築の…正確には建築における時間や空間の抜きがたく人間的な側面が、つまらないと感じてしまうことがある。
http://www.1000m.chihayaakasaka.osaka.jp/top/home_t.htm
http://www.konanso.com/index.html

111002 :bird's eye
日本野鳥会大阪の金剛山での観察会に参加。展望台から和泉山脈、紀ノ川、紀伊山地、奈良盆地と大和三山、金剛・生駒山地が一望される。個人的には、紀見峠、岩湧山、和泉葛城山と続いて、遠く淡路島、四国へと連なる中央構造線を見事に視覚化する和泉山脈の眺望に惹かれる。

111006 :「起きてしまった過去は変えられないが、未来は変えられる」
大阪の教員組合が主催の小出さんの講演会に、お願いして一般参加させてもらった。小出さんのお話を直接伺うのは実に12年ぶりだが、福島の事故以降ずっと発言を追っていて、ようやくこの機会を得た。原発事故以降、小出さんがこれほど注目を集めている理由は、もちろんその「反原発」の主張や40年間の「助手」人生がそうさせているのだが、それ以上に、このような事故を起こしてしまったことに対するわれわれ日本人の集団的な「疾しさ」において辛うじて残された「最後の良心」を、体現する存在だからであろう。事実、講演開始の30分も前に客席側からフラッと現れた小出さん。その天性とも言える「人の好さ」を、誰もが自らの内に探しながら___すなわち自分にも未だ「汚染」されていない部分が残っていることを願って___彼の声に耳を傾けるのだろう。
(余談ながら、寄せてもらって言うのは何だけれども、無内容で長い始めと終わりの主催者挨拶のせいで質疑応答の時間がカットされたのは残念だった__是非伺いたいことがあったのに。脱原発という主張は同じでも、小出さんと、主催者側と、更には彼らと対立的な大阪府知事とは、全くの同床異夢であろう。)

111008 :「宇宙人」に会いたい
堺市プラネタリウムにて、西播磨天文台の鳴沢真也さんによるSETI(地球外知的生命探査)に関する、すなわち「宇宙人」は存在するのか否か、に関する(子供向けの!)講演。一般にそれは神学論争のごとき様相を呈するが、SETIの場合、宇宙人を「地球外知的生命」と定義し、大宇宙における惑星の存在する可能性、その惑星に水__とりわけ海が存在することによる「生命」の存在可能性から考える天文学的アプローチ、そして生命が「知的」生命へと進化する可能性を検討する生物学的アプローチから、理論的にその存在可能性を確かめようとする。つまり、「宇宙人」という形象、図像、イメージから始めてその有無について考えるのではなく、その存在条件を定義して絞り込んでゆくことでその存在可能性を考える、というのがポイントだろう。
http://sofia-sakai.jp/planetarium/index.html
http://www.nhao.jp/~narusawa/oseti/narusawa-seti-j.html
『この宇宙のどこかに宇宙人はいるのでしょうか? ほかの生命は存在するのでしょうか? この問題を考えていくと、生命が生まれ、長い年月をかけて人類が誕生したこの地球の運の良さを感じずにいられません。また、もし文明をもつ宇宙人がいたとしたら、こわい宇宙人か、それとも友だちになれる宇宙人かも見えてきます。』

111010 :赤坂村から、明日香村へ。
野鳥の会大阪の企画で、奈良県飛鳥村。金剛山の山鳥とは違う、里の鳥を中心に。里山風景が一番美しいのは、やはり実りの秋だろう。

111011 :国破れて・・・
年1ミリシーベルト超す汚染、8都県で国土の3%(朝日新聞)
福島原発の事故は「戦後最大の危機」と言われることしばしばだが、小出さんに言わせるならば、国土の一部が住めなくなるという事態は、戦争においてさえも起こりえないことであると。曰く、国破れて山河あり__だが、放射線汚染はその山河さえも奪ってしまう。

111012 :「最も有望なる電車」
音響学会の見学会で、阪急池田駅から小林一三記念館と逸翁美術館。沿線開発から駅舎、車両デザインまで、そこに「思想」が認められるのは阪急のみ。
http://www.itsuo-museum.com/top.html

111015 :Bewohner des Mondes
『私たちに見える遊星のうち少なくともどれか一つに住民がいるということを、もし何らかの経験によって確かめることができるものなら、私はこの命題の真であることに対して全財産を賭けたいとさえ思っている。つまり、私がいいたいのは、地球以外の世界にも居住者がいるということは、たんなる憶見ではなくて強固な信であるということである。』

111016 :
大阪自然環境保全協会の企画で堺市・新檜尾公園。照葉樹、落葉広葉樹、針葉樹を丘陵地形に応じて配置した、ニュータウンならではの緑地公園。
http://www.sakai-tcb.or.jp/spot/spot.php?id=215&bk=1

111016 :
堺市天文台で観察会。60㎝反射望遠鏡で、木星と4つのガリレオ衛星、こと座・ベガ、わし座・アルタイル、白鳥座・デネブ、フォーマルハウトの他、M57リング星雲。
http://sofia-sakai.jp/astro/index.html

111023 :みんなでいねかり
堺市金岡で稲刈りとはさ掛け。田植えから稲刈りまで通して経験したのは初めてだったので、感慨深いものがある。

夏の草取りの際に連れて帰って育てていたヌマガエルを、また戻してやった。カエルは基本的に生きた虫しか食べてくれないので家で育てるのは至難の業だった…田んぼは偉大なり。『イネを植えるのに、なぜ田植えって言うんだろう? 田んぼの生き物を数えてみたら、5700種もいることがわかった。田んぼはイネを育てるだけでなく、多くの生き物を育てているようだ。環境稲作を提唱してきた著者が、生産者減少や食料自給などの問題を考えながら、「農」が本来もっている価値を一つ一つ拾いあげていく。 』

111023 :アマガエルと暮らす
うちの子がヌマガエルの代わりにアマガエルを連れて帰ってきた。しかも5匹も・・・。虫の確保が大変なので、週末の脱穀の日まで、頑張ろうと思う。
『この本の著者は、自分の家の窓を3年続けて訪れたアマガエルと14年間も一緒にすごしました。四季を通じたカエルの様子や人間との交流が、飾りのない文章で語られる本です。』

111026 :
『ET(地球外生命)をめぐる天文学、哲学、宗教論争を集大成。謹厳な批判哲学者カントから天文学者ハーシェル、数学者ガウス、進化論のダーウィン、火星狂いのロウエルまで、地球外生命に託してそれぞれの世界観を戦わせた熱き論争の全容。 』






# by t_yonemasa | 2011-10-04 04:26 | 泉北日記
泉北日記2011/09
110901 :「節電の夏」の終わり、節電の夏の「終わり」
巨大地震と津波に続く2次災害としての原子力発電所事故、そして3次災害としての「電力不足」。天災から人災へ。悲劇から喜劇へ。
『計画停電、電力不足、電気料金の値上げ……未曾有の福島第一原発事故が起きてから、繰り返しニュースとなり、節電キャンペーン、電力不足キャンペーンとともに認知されてきた日本の「電力不足問題」。だが、本当に日本の電力は足りないのか? 電気料金を上げなければ電力会社の経営は成り立たないのか? 節電が続くと日本の優良企業は海外に逃げてしまうのか? 原発は本当にコストの安い発電方式なのか? 答えはすべて「NO」だ。 実は世界一高いともいわれる日本の電気料金には、原子力村の人々が潤う独特のカラクリがある。それを守るためのキャンペーンに騙されてはいけない。』

110901 :emperor of japan
宇治での仕事の合間に、明治天皇桃山御陵に寄る。人工的な針葉樹(参道の杉並木や御陵の松)とその周辺環境(常緑広葉樹林)との対比、御陵からの眺望における、平面的で人為的な田園風景と周囲の山々との対比、そこに認められる抽象性(人為的な自然性)に、「近代の天皇」の本質があると思った。だとすれば、首都東京という巨大な人工性を背景とした明治神宮における「自然な人為的自然性」も、理解できるような気がする。
http://www.kunaicho.go.jp/ryobo/guide/122/index.html

110900 :千代田区千代田1番1号
『コンクリートジャングルと化した東京の真ん中に浮かぶ、緑の孤島、皇居の森。道灌濠、蓮池濠、東御苑を中心に、武蔵野の面影を残す森の四季の移ろいをカメラに収録。』

110902 :リチウム電池よ、お前もか・・・
デフレを克服して円高を解消しないと、まともに競争できそうにない。あるいは、円高を解消してデフレを克服し、競争する必要性そのものを消去してしまうか。
リチウム電池シェア、韓国勢に抜かれる___読売新聞 9月2日(金)8時57分配信
『本書の試みは、日本と格別な関係にある韓国が日本をどう捉えてきたか、その変遷をたどることにより、外から見た日本の変貌を知ることにある。特に様々な分野で「逆転」を成し遂げる過程で、どんな対日観の変化があったか知りたかった。』
『世界を席巻する韓国企業の“強さ”は本物なのか?オーナー経営、ウォン安、FTA、特赦…“官民一体”のイケイケぶりを徹底分析。 ___サムスンの営業利益は、ソニーほか日本企業8社合計の2倍!/中国ではシェア2位に。急成長中の現代自動車/オバマ大統領も出席したLGの米工場起工式/原発商戦で、李明博大統領のトップセールス/「韓流2・0」はグローバル市場を狙う/TOEIC900点は必須!サムスン入社試験/李大統領からのプレゼント「ウォン安政策」/オーナーの脱税、傷害事件も「特赦」でチャラ!』

110903 :2010日本併合
異常ともいえる現象の背景に、韓国側の事情と日本側の事情がある。そのことが、思い込みや好みで主張するのではなく、比較的ニュートラルかつ正確に説明されており、参考になる。経済学的には、「国内市場が小さく、海外に打って出るしかない」というのがポイントだろう。
『2003年、ぺ・ヨンジュン主演のドラマ『冬のソナタ』から始まった韓流ムーブメントは、2010年に少女時代やKARAなどK‐POP勢が日本進出したことによって新章に突入した。当初はオバさんばかりだったファン層も、今では完全に様変わりし、「韓流の聖地」と化した新大久保ではド派手なハングル文字のネオンが深夜までギラギラ光り、週末ともなると若いK‐POPファンの若い女性が束となって道に溢れている。
一見すると華やかに見えるK‐POPムーブメントだが、実際は業界全体が不安定でトラブルの温床となっている。世界進出といえば聞こえはいいが、単に国内市場が小さく(日本の30分の1)、海外に打って出るしかないだけという事情。鍋根性といわれる右へ倣えの国民性、外貨獲得に躍起となる韓国芸能業界の思惑もあってか、デビューするグループ、楽曲は似たものばかりで多様性に乏しいともいえる。/韓流エンタメ日本侵攻戦略 (扶桑社新書) 』

110900 :after 1997
米国式グローバリズムの優等生・韓国の光と影。
『20代の平均月収7万円! 非正規職者の比率は日本の2倍、受験競争で教育費は家計の7割……etc.IMF危機以降、まったく別の国に変貌してしまった韓国の学校・企業・社会における壮絶なサバイバル事情を解説!』

110904 :「美しい」琵琶湖の私
『琵琶湖はその面積において、滋賀県の6分の1を占めるに過ぎないが、県民も県外の人びとも、もっと大きいもののように感じているのではないだろうか。琵琶湖は、県民の生活の中心であり、その象徴であると同時に、またその自然は、日本の水景の代表として、多くの国民に親しまれている。さらにこれは、日本最大の水資源でもある。この琵琶湖はまた、世界でも有数の古い湖の一つである。数百万年にわたる生物進化の歴史を秘めたこの湖には、極めて多様な生物が数多く棲息している。またその中には、世界中でこの湖にしかいないものも多く、したがって国際的にも広く注目されてきている。そしてこの琵琶湖の周囲には、古い時代から人びとが住みつき、農耕や漁労を中心にこの地域独自の文化を築き上げ、またその生活の中から数多くの文化財を生み、かつ守り育ててきた___』

滋賀県立琵琶湖博物館に行く。この「琵琶湖博物館」という名前は、正しいけれども誤解を招きやすい。「琵琶湖」とは本質的に、いわゆる湖の自然という部分に限定されるのではなく、その周辺の「棚田、雑木林、溜め池、川」そして「古い集落」における自然的かつ人間的な活動の全体を意味する言葉であるから。ともあれ、平野を縁取る山々を遠景とした湖畔の田園風景は美しい。そして、その「美しい」という言葉の意味もまた、視覚的なそれに限定されるべきではないだろう。
『人が耕し、採り、憩う。動植物が飛び、泳ぎ、実る。そんな人と生物との共生空間が里山だ。琵琶湖周辺の里山を撮りつづけてきた写真家今森さんが、カメラ片手に、とっておきの風景を案内してくれる。棚田、雑木林、溜め池、川の風景と、そこに棲む生物たち。古い集落に残る伝統の食や祭り。押し寄せる開発の波。こんな視線でウォッチングすれば、楽しい。』
『地下水が湧き、水路を豊かな水が流れる里。ここでは魚や鳥たちだけでなく、人々もいきいきと活動している。川に入って遊び子ども、「かばた」とよぶ水場や水路を守っていこうとする人、川舟で魚をとる老漁師、一昔前の生命あふれる琵琶湖をとりもどそうとする人たち。琵琶湖水系の自然と暮らしを、美しい写真とともに案内する。』

110906 :pax-ific americana
TPPを具体的かつ現在的なトピックとして検証した、ベーシックな経済理論書。数あるTPP批判書において、最も説得力ある1冊。グローバル経済の景気後退期において、(リーマンショック以前の米国のような)新自由主義イデオロギーや(IMF改革以降の韓国のような)重商主義=輸出攻勢、そして(小泉政権下の日本のような)構造改革主義といった政策が、一定規模の内需拡大の可能性を秘めた日本において、景気回復=デフレ経済克服にとって逆効果である点を、簡潔に論じており、共感を抱いた。個別の企業論あるいは経営学理論=ミクロ経済の視点ではなく、マクロ経済の原則に忠実な骨太な理論に支えられている点も支持したい。___ただし、財政政策でデフレギャップを克服できるのかは疑問。また、経済産業省資源エネルギー庁という出自がそうさせるのか、この人のエネルギー論や原発へのスタンスには全く同意できない。
『TPP(環太平洋経済連携協定)参加の方針を突如打ち出し、「平成の開国を!」と喧伝した民主党政権。そして賛成一色に染まったマス・メディア。しかし、TPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。自由貿易で輸出が増えるどころか、デフレの深刻化を招き、雇用の悪化など日本経済の根幹を揺るがしかねない危険性のほうが大きいのだ。いち早くTPP反対論を展開してきた経済思想家がロジカルに国益を考え、真に戦略的な経済外交を提唱する。』

110907 :
地震防災研究会の講演会で、京大防災研OBの尾池さんと河田さんのお話を伺う。「次の巨大地震」あるいは「来たるべき大津波」___結果的に「予言書」となった2冊。
『次の巨大地震はいつどこで起こるのか。近年大きな地震が頻発し、新たな活動期に入ったとみられる西南日本では、マグニチュード8を超える南海地震・東南海地震の危険が迫っている。1995年の兵庫県南部地震後、めざましく発展した観測体制とその成果、地震学の新たな発見などを紹介。最後に、震災を軽減するために何が必要かを提言する。』
『いまだ記憶に新しいスマトラ沖地震津波。巨大地震発生帯に位置する日本列島も、同様の津波に襲われる可能性が十分にある。来るべき大津波に、どう備えるか。重要なのは、被害をいかに最小限におさえるかという「減災」の視点だ。災害研究の第一人者である著者が、津波減災社会の構築へ向けた具体的施策を示す。』


110900 :電気・・・科学館
中之島の大阪市立科学館に寄る。四ツ橋にあった前身の電気科学館の流れなのか、隣接する電力会社がスポンサーなのか、1階が「電気とエネルギー」という特定産業の、かつ原子力発電に関する展示が比重を占めており、公立科学館というナチュラル・サイエンスの展示の場としては、多少違和感を抱かせる。(ただし、ここに展示されているクラウド・チャンバー(霧箱)の「放射線の痕跡」は、必見である。)
http://www.sci-museum.jp/server_sci/map/f1.html
そのような、科学館らしからぬ「通俗性」を一気に払拭するのが、4階の「宇宙とその発見」である。宇宙と政治が無関係だと言うつもりはないが、どの展示も、自然科学の原理的な部分に触れ、個人的な関心としては「空間」と「時間」の原理について考える契機となり、興味が尽きない。とりわけ個人的に惹かれるのは、「星の三次元分布」(光年という名の時間的空間性)と、「太陽系ワンダーランド」(宇宙という名の圧倒的なスペース=空虚)である。1階の、「地下300メートルで」「300年間」管理しますといった説明が、どうしても人間臭いものに思えてしまう。
http://www.sci-museum.jp/server_sci/map/f4.html

110909 :
大阪市西淀川区姫島にて地鎮祭。工場を設計したのは10年ぶりだ。

110913 :「数え切れない宇宙の偶然の積み重なって生まれた奇跡」としての地球。「数え切れない地球の偶然の積み重なって生まれた奇跡」としての日本列島。
話題となった『NHKスペシャル 日本列島奇跡の大自然』が書籍化されていたので購入した。人間が「余計なこと」さえしなければ、日本列島はなんと素晴らしい場所なのだろう__。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101009.html
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101010.html
『なぜ、日本列島には、それほど豊かな自然が誕生したのか?最新の研究により、気候、地質、海流、DNA、化石といった様々な分野のデータから、日本の自然は、「数え切れない地球の偶然の積み重なって生まれた奇跡」だということが見えてきた。』
『日本の位置する緯度は、本来は砂漠となる地域である。ところが、日本は7割近くもが森に覆われている。森には多種多様な落葉広葉樹が広がり、世界でも日本でしか見ることのできない固有の生きものたちが数多く暮らしている。最新機材でとらえた映像と、日本列島の壮大な成り立ちから、その秘密を解き明かす。』
『氷の海からサンゴ礁、さらには1万メートルの深海まで、あらゆる環境がそろっている。また、最近の国際調査で、日本の海にすむ生きものが3万4千種で、世界一多いことが明らかになった。なぜ、日本の海はこれほどまでに多様な環境に恵まれているのか?その秘密は「境界線」。はるか上空から日本列島を俯瞰してみると、海にいくつもの「境界線」が見えてくる。 陸と海の「境界線」。海流がぶつかり合うことで生まれる「海の境界線」。プレートの「境界線」。大陸と大洋の「境界線」。これらの境界線が、絶妙なバランスで影響し合い日本の海に豊かな多様性を生み出しているメカニズムを解き明かしていく。 』
第1章 森―大地をつつむ緑の物語(ヒマラヤの雨が作った森/山と海が守った紅葉/激動の大地が生んだ固有種/雪の森が呼んだ北限のサル/日本人が生んだ「赤とんぼ」)
第2章 海―豊かな命の物語(海流が作り出す七色の海/生きものたちを引き寄せる巨大な渦/日本海を支える無名の魚/はるか大陸から続く鉄の道/温暖化と海)


110914 :なぜ、本来熱帯に住んでいるはずのサルが、雪の中で暮らしているのか?
同じくNHKスペシャル。第6回目の放送が「日本―私たちの奇跡の島」。
『地表のわずか3%に満たない地域に、絶滅の恐れがある、珍しい生き物が集中する場所「ホットスポット」がある。何故生き物達は、限られた場所で特殊性を増し、生き残ってこれたのか。生物多様性が生み出された謎を解き、進化の軌跡を追う。』
『世界でも有数の多雨地帯・日本には、亜熱帯から亜寒帯までの多様な森が広がり、固有の生き物が数多く暮らしている。なぜ、本来熱帯に住んでいるはずのサルが、雪の中で暮らしているのか? そこには島に閉じ込められた生き物たちの宿命と、氷河期が作りだした意外なドラマがあった。』
http://www.nhk.or.jp/hotspot/#/jp/home/schedule/program6

110914 :放射的抵抗線・・・
以前に丸山さんと話題になった、新宿・紀伊國屋書店でのシンポジウム「震災・原発と新たな社会運動」が収録されている。シンポジウムの内容はつまらないと感じた(原子炉も言論活動も40年が経過すれば廃炉であろう)が、東アジア研究者・丸川哲史さんによる「原発事故が太平洋側ではなく日本海側で起こっていたら、事態は全く異なっていた」という会場発言は鋭かった。また、岡崎さんが寄稿されている「確率論的主体性と放射的抵抗線」は、アーキテクチャーと建築運動との本質的な差異、建築の「内部」と「外部」について論じており、必読であろう。
http://www.kinokuniya.co.jp/label/20110426141115.html
http://www.ohtabooks.com/publish/2011/08/09181230.html

110915 :
「先進国」と「途上国」とを区別する基準は諸々の経済的指標ではなく、「地方」とか「農業」といったエコノミーの「外」に向ける「敬意」にあるだろう。その意味で近代的成熟を果たした西欧は疑いなく前者であり、いわゆる新興国はあからさまに後者であろう。その意味で、3月11日まで間違いなく後者であった日本の課題は、自明であるように思われる。

110917 :
経済ほど、状況的事実の認定から方策の選択、最終的な目標に至るまで千差万別で、一体どうすればよいのか混乱する領域はないだろう。
step1「状況の把握」
 日本経済はデフレに陥っている ⇒ yes/no 
・・・20年近くデフレトレンドが続いているので、これを否定する人はまずいないと思うが。
step2「状況の価値判断」
 デフレはよいことである ⇒yes/no
・・・デフレとはモノの価値が下がることなのでよいことだと主張する人がでてくる。モノの価値が下がるということはカネの価値が上がってしまうことなのだが。
step3「状況の分析」
 デフレは克服可能である ⇒ yes/no
・・・日本のデフレはグローバルなデフレ構造に規定されている(野口悠紀雄、榊原英資)あるいは世界史的デフレ構造に規定されている(水野和夫)ので克服不能と主張するエコノミストがいる。ある意味でデフレを肯定しているとも言える。如何ともし難い枠組みを指摘されて安心したい層に受けている。

step4「方策の選択1」
 デフレあるいは不況の克服は「構造改革」によってこそ可能となる ⇒yes/no
・・・新自由主義にもとずき市場の効率化を阻む要因を全て除去(構造改革)すれば、自ずと景気は回復する(竹中平蔵)という発想で、小泉政権がそうだった。

step5「方策の選択2」
 そうではなく、穏やかなインフレ政策によって克服可能である。
 具体的には「財政政策を軸に」or「金融政策を軸に」行うべきである。
・・・財政政策(主に公共投資)を軸にデフレ克服を目指すのが前者で、最近の論客でいうと藤井聡氏や中野剛志氏。公共投資だけでデフレギャップを埋めきれるか、という疑問が残る。

・・・いわゆる「リフレ派」(田中秀臣氏、野口旭氏ら)が後者で、僕も10年近くこの考え方をベースにしている。(・・・ただし農業とか環境といった市場経済の外部に対する考え方は異なる。)7年も8年も前に購入した本が、残念ながら日本のデフレ基調に変化がないので、いまだに有用な基本文献だ。

110918 :ひがんばな
大阪市立自然史博物館の企画で、紀見峠~岩湧山3合目~天見。台風12号の爪痕が残る和泉山地に、秋を告げる彼岸花が咲く。
『秋の彼岸ごろ、突然真赤な花を咲かせる彼岸花は、まじゅしゃげ、かじばななど千以上の里呼び名を持っています。不思議な花の生態を興味深く描いた絵本。』
http://www.nankai.co.jp/odekake/hiking/bochibochi/iwawakisan/pdf/map.pdf

110919 :
経済は「状況的事実の認定から方策の選択、最終的な目標に至るまで千差万別で、一体どうすればよいのか混乱する領域」と書いたけれども、「環境」も同じ。特に「地球温暖化」については、基本的には、気候変動モデルにもとづき事実認定/原因認定されたうえで、方策(CO2削減)が世界的に合意されているものの、その過程で派生している様々な科学的非科学的反論(有名な事例ではロンボルグとか)を十分束ねきれていない状況があり、またこの合意に乗じて自己利益に直結させようという向き(環境ビジネスや原発推進の根拠となるなど)もあり、事態は非常に複雑である。
step1「状況の把握」
 地球は温暖化傾向にある ⇒ yes/no
step2「状況の価値判断」
 温暖化はよいことである ⇒yes/no
step3「状況の分析」
 温暖化は克服可能である ⇒ yes/no
step4「方策の選択」
 温暖化の克服は「CO2削減」によってこそ可能となる ⇒yes/no


僕自身は、地球温暖化の原因がCO2(等の温室効果ガス)だけではないからといって、あるいは、その結論が政治的経済的な意図を以て悪用されたからといって、その議論の過程そのものを覆す根拠にはならない、と考えている。

110922 :IPCC版 不都合な真実?
・・とは言え、そう判断できるだけの科学的知見を個人としては持ち合わせていないので、まずは謙虚に勉強して考える素材を集めようと思う。まずは、地球温暖化のCO2原因説の合意過程を、批判的な観点からまとめた近著。気候変動を扱った前半部は、その要因分析や予測、気候研究の歴史など、比較的客観的に整理されていて大変参考になる。ただし著者の専門である後半のエネルギー論特に核融合論が文脈上唐突で、もし温暖化が不可避でかつCO2が原因でないならば火力発電のままで十分ではないか、という疑問もうかぶ。
『地球温暖化の議論をリードしてきたIPCCがスキャンダルに揺れている。温暖化を印象付けるためのデータ操作や、不都合な報告の黙殺など、あるまじき行為が明るみに出た。本書では、気候変動の真因を最新の知見から解説、さらに化石燃料を温存する上で必要な、バイオマス、核融合など代替エネルギー技術の最前線を紹介する。震災復興が急がれる今、莫大な国費を根拠薄弱なCO2削減策のために浪費することは許されない。 』

110900 :
地球温暖化懐疑論、もしくはCO2起因懐疑論が主張する内容に対して、ひとつひとつ根拠を提示ながら再反論を試みた本。素人の僕が判断する限り、やはり温暖化は進行しているし、その主要因はCO2をはじめとする温室効果ガスであるという科学的事実は、揺るがないように思う。
『第1部 自然科学からの話(温暖化は本当に起きているのですか?
 二酸化炭素が温暖化の原因っていう証拠は?
 二酸化炭素よりも水蒸気や太陽活動の影響のほうが大きいのでは?
 温度が高くなったから二酸化炭素が増えたのではないのですか?
 気候モデルによる予測など信用できない? ほか)』
『第2部 政治や経済からの話(京都議定書とは何ですか?
 京都議定書は不公平では?
 温暖化対策の優先度は低いのでは?
 温暖化対策のコストは高いのではないでしょうか?
 京都議定書は意味があるのでしょうか? ほか)』


110923 :上町台地
大阪市立自然史博物館の企画で、大阪城公園での自然観察会。地学、植物学、動物学的な知見を総動員して「上町台地」という自然的総体に迫ろうとする、とても有意義な経験だった・・・子供にとっては端的に虫採りのイベントとして映っただろうが(苦笑)。

110925 :
大阪自然環境保全協会の企画で大和川。
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/tokuten/2006yamatogawa/

110925 :青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました__
本日の読み聞かせ本。大人になると、シンプルに見えて深い童話に接する機会がなくなるので、子供に感謝。

# by t_yonemasa | 2011-09-03 05:40 | 泉北日記
泉北日記2011/08
110801 :西北から泉北へ
堺市泉ヶ丘___身近な自然環境を最優先に、都心へのアクセスも最小限に考慮して行き着いた場所。でも、かつて拠点としていた難波/新今宮/天下茶屋に首根っこを掴まれているので、微妙に懐かしさを感じる・・・。




110807 :南方への旅
和歌山県田辺市。紀伊半島一周の予定を急きょ変更して、南方熊楠の旧宅を訪ねる。顕彰館の設計コンペで現地調査して以来、8年ぶり。庭とその植生が面白い。
http://www.minakata.org/



110800 :西方への旅>神戸→姫路→岡山
姫路と岡山の間は500系こだまを利用。内部空間の居住性をある程度犠牲にして、速度を優先した新幹線の最後の形式。東京博多間のぞみ号としては早々と引退し、山陽新幹線内の各駅停車=こだま号限定での使用となったのは、その本来的な性能を考えると、少し皮肉な結末か。居住性という意味では、2+2列席に改良された100系こだま号の方が、はるかに快適だ。
『未知のスピードを実現し、数々の栄誉に輝く『500系』、人々の夢と安全をのせて疾走してきた、伝説と化す人気新幹線!近未来フォルムと不可能と言われたトンネルとカーブの多い路線での驚くべき時速300kmの安定走行を実現させた技術の軌跡。』
http://www.jr-odekake.net/train/kodama_500/index.html

110800 :西方への旅>岡山→坂出→今治
瀬戸大橋をマリンライナーで渡って四国へ。中学2年のときに友人と小倉から神戸まで自転車で旅をしたことがあって、その3日目の夜に野宿を試みた場所__早島駅を通る。橋上の車窓からの、すなわち一定の高さから見晴らした、瀬戸内海と島々の風景が素晴らしい。坂出からは各駅停車でひたすら西へ。丸亀、観音寺、伊予三島、新居浜、西条を通って今治へ。燧灘と四国山地(中央構造線)に挟まれた特徴的な地形が面白い。本来なら丸亀現代美術館も寄りたいところだが、子連れなので容赦なくスルー。

110800 :西方への旅>今治→因島→尾道
世界のタンゲを輩出した今治で昼食をとり、船で瀬戸内海を再び縦断。瀬戸内海に浮かぶ島々の風景、そしてそこで営まれている(いた)であろう人々の生__ただそれだけで「芸術的」と呼ぶに必要十分であるように思われる。

110800 :西方への旅>尾道→広島→宮島
尾道で一泊して各駅停車で広島に向かう。前出の中学時代の自転車旅行の、2日目の夜に野宿した懐かしい場所__安芸中野駅が見えた。広島に到着後、原子爆弾の落下目標だった相生橋から原爆ドームを眺めていると、その向こうのひときわ高い建物__中国電力の本社ビルが重なって見えた。丹下健三が創出した理念的ともいえる都市軸(ピースセンターと原爆ドームを結ぶ)とは別の、きわめて現実的な軸線だ。広島から広電と連絡船を乗り継いで宮島へ。子供を飽きさせない多様なルート選択とキャラクター(チンチン電車とか鹿とか)の登場に苦労する。

110800 :西方への旅>宮島→岩国→柳井→徳山→防府→小郡→宇部→下関
再び長距離の各駅停車でひたすら西へ向かう。岩国周辺の典型的な瀬戸内工業地域__石油コンビナートや火力発電所を過ぎると、柳井駅に到着。ここから先に、上関原発の反対運動で有名な祝島がある。ああ、小出さんや飯田さんが本で書いていたのは、ここのことなのだ。
徳山で、件の自転車旅行の最初の夜に、駅近くの公園で野宿していたところ、夜回りに来た地元の方の自宅(教会だった)にお世話になったのを思い出す。
『瀬戸内海に浮かぶ山口県の祝島で暮らす人々の生活と、その対岸4kmの地に持ち上がった原発建設計画を追ったドキュメンタリー。未来のために豊かな海を守ろうとする人々と、効率と利益を追求する社会が生み出した原発の28年にわたる戦いを綴る。』

110800 :西方への旅>下関→門司→小倉→博多→小倉
下関から、わざわざ連絡船で、関門橋を眺めながら門司港へ。下関と門司は、海峡を介した見事なツイン・シティ。様々なルート(船)とキャラクター(橋)の演出に親の僕が苦労している(いた)ことを、うちの子がそれこそ中学生になる頃には、気付いてくれるだろうか。しかし、それでも飽き足らない息子のリクエスト(九州直通新幹線に乗せろ)に応えるべく、小倉博多間往復の新幹線チケットでN700系改良型のさくら号に乗る。

110800 :西方への旅>小倉→神戸
旅の最後はフェリーで神戸に戻る。中学時代の旅では神戸から小倉までフェリーだったので、ちょうど逆ルートだ。息子を連れて、14歳の旅を逆再生しながら巡った、西方への、過去への旅だった。


110818 :フクシマへの道
飯田哲也さんの近著。飯田さんの執筆した章は必読だが、とりわけ第7章は目からうろこだ。
第1章 「原子力ムラ」という虚構
第2章 原発とともに―福島の戦い
第3章 東北大震災から原発事故へ―三月二一日‐四月三〇日
第4章 原発からの脱却と日本の電力エネルギーの未来―五月一日‐六月一四日
第5章 フクシマへの道―分岐点は六ケ所にあった
第6章 上関原発新規立地・最後の攻防戦
第7章 人災としての福島第一原発事故
第8章 エネルギーの未来像

110827 :電力自由化に、賛成か、反対か
大きな書店に行けばレジの前に平積みされているベストセラー本。かつての小泉改革への強いシンパシーが伺える著者のスタンスは、経済的には市場原理主義であり、政治的には構造改革主義、といったところか。僕自身も、発送電も分離して電力も自由化したらいいと思うし、霞が関・永田町・内幸町複合体の弊害は排除するべきだと思うし、その意味では、正義感の強い著者の言葉に惹きつけられる。しかしながら、個人的には、構造改革や市場原理と経済成長との一意的な因果関係を認めていないので、その方策としては、疑問を感じる点も少なくなかった。
『発電会社と送電会社を分離する発送電分離。このテーマについて本気で推進しようとした官僚が何人かいた。あるいは核燃料サイクルに反対しようとした若手官僚もいた。しかし、ことごとく厚い壁に跳ね返され、多くは経産省を去った。私も十数年前、発送電分離をパリのOECDで唱えたことがあるが、危うく日本に召喚されてクビになるところだった。その理由とは何だったのか――。』

110827 :
通勤ルートが変わり、毎日なかもず始発で本町まで読書する時間が確保できるようになった。公私に忙しくその中間的な時間がなかったので、しばらくは3.11を巡って乱読してみようと思う。そんなわけで、フリージャーナリストの著者らしい、内容は深刻だが文章としては(電車で読むのにちょうどよい)軽快な本。
『安全デマを垂れ流し、多くの人々を被曝させた記者クラブ報道の罪は殺人に等しい。3.11以降、日本人が自らを守り、生き抜くためのメディアリテラシーとは何か。未曾有の国難が続く中、政府・東電の情報隠蔽に加担した記者クラブ報道の罪が次々と明らかになりつつある。「格納容器は健全に保たれている」「ただちに健康に影響する値ではない」という言葉を何の疑問もなく垂れ流し、結果として多くの人々を被曝させた罪。放射能汚染水の海洋投棄をやすやすと看過し、日本を犯罪国家に貶めた罪。記者クラブメディアが国を滅ぼしたのだ。この焼け跡で、日本人が自らを守り、生き抜くために手に入れるべきメディアリテラシーとは何か。』

110828 :田んぼでつくられるのは、食べ物だけではありません
堺市金岡で契約している田んぼの草抜き+かかし作り。田んぼの「生物多様性」に一度でも触れてしまうと、休耕田に太陽光発電を設置してはいけないと感じ、農家への補助を廃止してTPPに参入してはいけない、と感じてしまう。
『田んぼでつくられるのは、食べ物だけではありません。あたりまえに存在してきたものが絶滅の危機にさらされる昨今、現場で奮闘する著者が、人間と自然の付き合い方に一石を投じます。経済という価値を超えて、農業の心の可能性に迫る一冊。』

110829 :Pax Pacificana
原子力エネルギーと自然エネルギー、グローバル経済と地域経済との関係はパラレル。
『TPP(環太平洋経済連携協定)参加の方針を突如打ち出し、「平成の開国を!」と喧伝する民主党政権。そして賛成一色に染まったマス・メディア。しかし、TPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。自由貿易で輸出が増えるどころか、デフレの深刻化を招き、雇用の悪化など日本経済の根幹を揺るがしかねない危険性のほうが大きいのだ。いち早くTPP反対論を展開してきた経済思想家がロジカルに国益を考え、真に戦略的な経済外交を提唱する。』
『日本にとってメリット満載のように言われているTPP。しかし、その実態は日本を破滅に導く悪魔の協定である。民主党がTPPに執着する真相、TPPに参加した場合の日本への影響などを、農政の専門家である著者がレポートする。食糧自給率が13%になり日本は国家としての体を失う!! 』
『TPP推進派は「関税が撤廃されれば、消費が増えて景気が回復する」と言うが、まったくのウソ。むしろデフレは深刻化する。推進派は「安全保障にも有用だ」とも言うが、これもデタラメ。今までの地域経済協定で、軍事的な協力が得られたことはない。過去の例や詳細なデータを基に、推進派の矛盾を徹底的に突く。』
『TPPが推進する『自由貿易』と『市場統合』は日本の地域経済に大打撃を与えます。しかしそれがどれほどの影響なのか、正確なところは誰にもわかっていません。TPPに参加することで得られるものと、失うものがまるで判然としていないのです。TPPは地域経済に、そして日本経済に何を強要しようとしているのか。はたして現政権はそれをどこまで理解し推進しようとしているのか。』


110830 :原発社会からの離脱――自然エネルギーと共同体自治に向けて
飯田哲也さんの近著をいくつか読み始めている。対談形式ながら、急ごしらえでエネルギー論を勉強して臨んだ感のある宮台氏を質問役に回して、切れ味抜群かつ腰の据わった論を展開している。
『官僚支配、電力独占から抜け出すには―明日のエネルギー政策を、わかりやすく示す。これからのエネルギーとこれからの政治を語ろう。』

# by t_yonemasa | 2011-07-23 22:34 | 泉北日記
西北日記2011/07
110701 :西北から泉北へ
8月初めに大阪府堺市に転居します。短期間ながら、高校卒業後約20年ぶりの、「阪急文化圏」生活でした。
http://www.hankyu.co.jp/

110702 :つばめがひくくとぶと、あめ
気象ものを2冊、読み聞かせ。降水確率という安全率を大きく見込んだ、役に立たない気象庁発表の予報よりは、楽しいし、確実だ。
『明日の天気は、晴れ? 曇り? 雨? 誰でも知りたい、あしたの天気。でも、あしたの天気はどうしたら、わかるかな? それはね、雲の形、風の向きなどを見ると、わかるんだ。西の空にまっかな夕焼けが見えると、あしたの天気は「晴れ」。雲や風向きを見て、あしたの天気を予想することを「観天望気」といいます。今月号は、誰でもできるお天気観察絵本です。』
『南の海で発生した台風が日本に向かってきました。ここは太平洋に面した、とある漁港。赤黒い夕焼けが台風の襲来をつげています。翌朝、黒い雲がすごい速さで台風の目の方向に飛んでいきます。龍巻も発生、激しくなる風雨、高潮……。台風の誕生から衰退までのドラマを上空からの視点と地上の定点から二元実況中継。気象学的考証に基づき台風の全体像をとらえます。』

110703 :「一億人の傍観者」から「一人の親」へ
自主検査した福島の子供たち全員から、放射性セシウムが検出。ムーブメントの「核心」はおそらく、決して「半減」することのない親たちの本気から、始まるのだろう。
http://kofdomofukushima.at.webry.info/
http://kodomo-kyoto.sakura.ne.jp/

110704 :たくさんのふしぎ/石ころ 地球のかけら
普通の石ころが、人生の(人生を超えた)大先輩のように偉大に思えてくる、素晴らしい本。
『石ころは昔、山だった。山はずーっと昔、海の底だった。壮大な大地変容のドラマを、ふつうの石ころからさかのぼって見ていきます。山のてっぺんあたりにあった大岩が川に落ち、海に流されるまで次第に丸く小さくなり、海の底に積もった後、海底の隆起によって再び山の上へ…。』

110709 :a journey to the stars
西宮→東京→筑波→三鷹
米国スペースシャトル最終便出発の今日、JAXA筑波宇宙センター。
http://www.jaxa.jp/about/centers/tksc/index_j.html
『筑波宇宙センターは筑波研究学園都市の一画にあり、1972(昭和47)年に開設しました。約53万平方メートルの敷地に、研究学園都市にふさわしい緑ゆたかな環境と最新の試験設備を備えた総合的な事業所です。このセンターは、人工衛星やロケットなど将来の宇宙機の研究開発や開発試験、そして打ち上げた人工衛星を追跡管制するわが国のネットワークの拠点として重要な役割を担っています。さらに国際宇宙ステーション計画に向けた「きぼう」日本実験棟の開発や試験、宇宙飛行士の養成などを行っています。』

110709 :宇宙原理としての建築
本日からの滞在先は、三鷹天命反転住宅。文字通りの「ユニヴァーサル・スペース」。
http://www.architectural-body.com/ja/products/mitaka/

110710 :National Astronomical Observatory
国立天文台三鷹キャンパス。三鷹住宅から徒歩数分。
http://www.nao.ac.jp/index.html
http://www.city.mitaka.tokyo.jp/ehon/

110711 :in-ternal ex-posure
「2011年宇宙の旅」のラストは、日本科学未来館。核融合学者にして玄海原発PRも担った毛利衛館長を擁する科学未来館も、原発事故以来、歯切れが悪くなっている。
ともあれ、衝撃的だったのが、帰り際に職員の方に勧められた、アルコール蒸気を冷却した「クラウド・チャンバー(霧箱)」の展示。見えないはずの放射線(帯電性を有する、飛距離の短いα線やβ線)の明滅が、生々しく視覚化されている。
http://www.miraikan.jst.go.jp/

110711 :space and japan
荒川事務所のご厚意で、「天命反転住宅を語る会」。丸山さん曰く「日本人は、日本にいても日本人、アメリカに行っても日本人、宇宙に行っても日本人」・・・であるならば、荒川さんは、「日本人の姿をしてアメリカから来た宇宙人」だ。

110712 :space and design
東京八重洲の鹿島出版会にて、「SD2011」特集の収録で、慶應の松原弘典さんと対談。
http://www.bma.net.cn/
http://www.kajima-publishing.co.jp/

110712 :「時代の先端」
JR東海/東日本では、消費電力が低く公共性が高い券売機まで部分閉鎖。その言わんとするところは?
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1372

110717 :untitled
朝、引越しのダンボール詰めで久々に手に取った写真家・柴田敏雄の作品集__そこにあった「日本のどこか」の渓谷にかかる赤いトラス橋。その数時間後に現実に「それ」をバスで渡る、という不思議な体験をした。
http://www.artunlimited.co.jp/artists/toshio-shibata.html

110717-18 :万緑叢中紅一点
野鳥の会大阪の合宿で奈良・三重県境の曽爾高原。ススキの一面緑にナデシコのピンクが映える。
http://sonimura.com/
http://soni.niye.go.jp/index.html

110717 :
曽爾高原にて、はじめて人工衛星(国際宇宙ステーション/iss)を肉眼で目視する。
http://iss.jaxa.jp/iss/index.html
http://kibo.tksc.jaxa.jp/

110722 :「ガラスの箱」としての体育館
編集の仕事で、東北大学の五十嵐さんと大阪府内をまわる。インタビューにおいて、避難所としての建築について話を伺う中で、重要な示唆を得ることができた。

110723 :日本のエネルギー政策「失敗の本質」
例えば「休耕田にメガソーラー」に抵抗を感じてしまう僕としては、「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」という耳触りのよい言葉に先行されないように、自分なりに勉強をして、概念の肉付けをしようと思う。あの原子力にしても、これまでずっと「クリーンエネルギー」「リサイクルエネルギー」などと喧伝されてきたわけで。・・・そんなわけで飯田哲也さんの本。朝日ジャーナル緊急増刊「原発と人間」所収の論考も、きわめて的確だ。

110729 :なんじの意志の格率がつねに同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ
衆議院厚生労働委員会。東京大学にも、理性に忠実な学者がいるのだなぁ。説明の最後に竹中工務店の除染技術にも触れている。
http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo&feature=youtu.be

110730 :西北の中心で・・・
ぎりぎりの低空飛行で社会的人間であることを維持しながら、子供を「世界の中心」に据えてその「輪郭」を探り続けてきた1年7ヶ月であった。
# by t_yonemasa | 2011-06-21 04:56 | 西北日記
西北日記2011/06
110601 :temple atomic catastrophe
http://www.cis.kit.ac.jp/~siryokan/20110523s.html
『孤高の建築家と呼ばれた白井晟一(1905~83年)は、銅造りの家柄である白井伸銅の当主・白井七蔵の長男として京都に生まれました。1928年、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)図案科を卒業後、私淑していた哲学者の戸坂潤や深田康算の勧めに従って、ドイツに留学した白井は、当時のモダニズム建築の動きに接することなく、カール・ヤスパースの下で哲学を学び、ゴシック建築にも出会っていきます。こうして、帰国後の1935年、義兄・近藤浩一路の自邸の設計を手がけたことをきっかけに建築を志し、建築家としての道を歩み始めるのです。戦前にはいくつかの木造住宅を手がけ、戦後に入ると、「秋ノ宮村役場」(1951年)など、知遇を得た東北秋田での仕事を皮切りに活動の幅を次第に広げ、独自の作風を確立していきます。そして、「原爆堂計画」(1955年)や「善照寺」(1958年)などを経て、「親和銀行本店」(1968年)によって日本建築学会賞を受賞、1983年に78歳で京都に没するまで、およそ半世紀にわたって建築家としての活動を続けました。』
併せて、美術手帖2011年2月号から(すなわち原発危機以前から)連載中の、岡崎さんの論文『芸術の条件__白井晟一という問題群』も、見逃せない。

110604 :かがくのとも/いもむしけむし
大阪市立自然史博物館の、長居植物園での定例観察会。フェンネルの葉にいたキアゲハの幼虫を2匹、連れて帰る。
『キャベツ畑で、アオムシをさわったこと、ある? ざらっとしているけど、やわらかくて、ふわんとした感じ。このアオムシが、チョウになるんだよ! このほかにも、イモムシ、ケムシの仲間が次々に登場します。』
『ある日、ちいさなあおむしが、大きくなったら自分は蝶になるということを教えてもらいます。そして……。「大きくなること」への不安や期待感を、あおむしから蝶になる成長のドラマにこめた、昆虫と一体になれる観察絵本です。』

110605 :website
大阪城公園にて、船曳先生の指導による、蜘蛛の網の標本制作。蜘蛛が網を張ろうとする場、そして網の構造・・・全く以って建築的な営みだ。
『小さな芸術家であり、あるときは巧みな狩人でもある、私たちの身近にいるクモを改めて見つめ直し、レースのような網がつむぐ幾何学のデザインをご紹介します。本書で登場するクモの網は船曳和代さんが何十年にもわたって収集した標本です。 』

110610 :かがくのとも/みんなでおちゃづくり
製茶から放射性セシウム検出。日本文化の根底が、崩れ始めている。
『けいたくんは、お茶が大好き。家族みんなで作る緑茶づくりを手伝うことになりました。茶摘みをしたり、お茶の葉を揉んだり、すべてが初めての体験。たいへんな思いもしたけれど、一生懸命手伝ってやっとお茶が完成! いつも当たり前のように飲んでいるお茶が、じつは自然の恵みと多くの手間によって作られているということを、ユーモアのある美しい絵と、シンプルなストーリー展開の中で伝えてゆく絵本です。』

110610 :「一億人の傍観者」あるいは建築
柳々堂さんのお勧めで購入。174人の様々な視点や意見が提示され、それぞれに取り組みをされていることを知り、非常に参考になった。しかし、これだけ多数の意見が寄せられながら、原発事故に関する意見がほとんど無いというのも、不自然に感じた。それは建築的課題ではないから触れないのか、政治性が強く立場上言えないのか・・・利権と無関係な学生も多数寄稿しているが・・・?その意味で、婉曲的表現ながらもこのテーマに正面から向き合った塚本さんの発言は際立っていた。また、震災の衝撃でパラダイムが変わった・・・というような意見が散見されるが、そのような事後的で一時的な反省の素振りよりも、三分一さんの言う「これまでもこれからも自分のやることは変わらない」という一貫性の方に、敬意を抱いてしまう。建築に限らず、3月11日以後に真価が問われるのは、「3月11日以前」につくられたもの、書かれたものであると思う。
110611 :「脱原発」から「脱電力」へ
「節電」は、供給可能電力が不足している(?)から行うのではなく、電力に過度に依存しない生活様式に戻るために、主体的に行うべきことであろう。原子力はもちろんのこと、水力や風力や太陽光などの「自然」エネルギーも含めた電力一般を媒介することなく、水や風や太陽などの自然の恵みを「直接に」享受するライフスタイルに、回帰すべきなのだ。

110612 :かがくのとも/あめだからあえる
裏庭の染井吉野の葉蔭で、てんとう虫が雨宿りしていた。
『雨が降ってきたから、レインコートを着て、散歩にいきましょう。庭では、いつの間にか出てきたカタツムリも散歩を始めたよ。草花は、つやつやと輝いているし、田んぼでは、カエルたちの大合唱。雨って、なんて素敵なんでしょう。雨の日、自然はいつもと違った姿を見せます。植物たちは生気を取戻し、カエルたちは大喜び。精緻に生き生きと描かれた植物や生きものたちが、身近な自然観察の楽しさを伝えます。』

110617 :20 kilometres-zone around Ground-zero.
東京駅から20kmのループ・JR武蔵野線を利用して国分寺から松戸へ。新聞等で目にする福島第一原発周辺の行政区分図では「村がいくつかあるだけ」とイメージしがちな、「半径20km圏内」の巨大さを痛感する。

110617 :
東京上野・国立科学博物館。本館3階の、日本列島周辺のプレート群と過去の震源の「3次元」アクリル模型は素晴らしい。
『日本列島は、地質年代的な長い目で見ると地殻運動によってめまぐるしく変化し、複雑な地質と山岳に富む地形が造られました。また、四季の変化が明瞭で、季節風と海流の影響を強く受けています。このように地形的にも気候的にも複雑な自然環境は、多様な生き物たちを育んできました。 』
それにしても、7月から9月までの平日は節電で本館の一部を閉鎖・・・子供達の夏休みの自由研究は?・・・公共施設とりわけ博物館で節電協力なんて、2重の意味で馬鹿げている。政治的に要請されている「節電」なるものの根拠を一度は疑ってみるのが、サイエンスの本来的な役割であるだろう。
http://www.kahaku.go.jp/index.php
http://www.kahaku.go.jp/special/past/earthquake/index.html

110617 :57 years after 3.01
江東区・第五福竜丸展示館。打合せ帰りに寄ってみたら閉館後だったが、ご厚意で見学させてもらった。
それは、「戦後」の日本人が経験した、唯一の被爆/被曝経験だった。半世紀以上経過しても残るセシウムやストロンチウム__ビン詰めにされた57年前の「死の灰」が、「半減期」なるものの時間的リアリティを提示する。
http://d5f.org/

110617 :カントからヘーゲルへ
東京神田にて丸山さんと再会。
原発: 原発-国家(抽象、不可視→抵抗不能) ⇔ 脱原発-デモ(身体、可視→抵抗可能)
建築: 概念の本質において、時間概念/空間概念を含む/含まない
     時間的・空間的抽象 であると同時に 具体的身体
     ローマ→古代、パリ→19世紀、近代建築の成果は? 
荒川: 三鷹天命反転地 概念でなく身体でもなく社会(ソシアル ←ランボオ)
日本: 東アジアに対する400年間の優越の終焉
     内部:清浄 外部:穢れ →放射線汚染という「見えない穢れ」を内部に

110618 :かがくのとも/みんなでたうえ
堺市・金岡の共同農園にて「みんなで田植え」。
『初夏の週末、都会に暮らす一家が、田舎のおじいちゃんの家に田植えのお手伝いに行きます。裸足に感じる水や土の感触、ヤゴ、カニ、ツバメなどの生き物や自然との出会い。農作業を通して体験した農家の暮らしや、ほんわかした血縁、地縁の人間関係に、5才のあきちゃんは新鮮な興奮を感じます。』
『イネを植えるのに、なぜ田植えって言うんだろう? 田んぼの生き物を数えてみたら、5700種もいることがわかった。田んぼはイネを育てるだけでなく、多くの生き物を育てているようだ。環境稲作を提唱してきた著者が、生産者減少や食料自給などの問題を考えながら、「農」が本来もっている価値を一つ一つ拾いあげていく。 』

110618 :苔のむすまで・・・
大阪市立自然史博物館の企画で、大阪市西区・靭公園での苔の観察会。かなりマニアックであるが、苔そのもの以上に、苔と生育環境との関係が、非常に面白い。
『意識していないだけで、ほとんどの人が「こけ」を見たことがあるはずです。街路樹の木肌、校庭のすみ、コンクリートの塀の下にも、「こけ」は見つかります。ルーペを近づけて見てみると、そこはまるで森のよう! さまざまなコケが入り交じって生えており、そのひとつひとつが独特で精緻な姿を見せてくれます。その姿は恐竜が現れるよりもずっと前、4億年も前から、ほとんど変わっていないのです。そんなにも長い間、姿を変えずに生き抜いてこられたのには2つの理由があります。1つめは、さまざまな環境に耐えられる強さです。水の中でも、何ヵ月も氷づけになったままでも、何年も乾燥したままでも、「こけ」は枯れずに生き抜くことができるのです。2つめは、子孫や仲間を増やす多様な方法です。胞子を飛ばして増えるだけでなく、体の一部を切り離して増えることもできるのです。そのたくましい生き様に驚くことでしょう。身近なのにほとんど知られていない「こけ」の美しさと不思議な生態に迫ります。 』

110623 :15%off sale
「オール節電化」という、新しい全電化体制へ。

110625 :Reversible Destiny Lofts
7月の東京滞在で、お世話になります。
http://www.architectural-body.com/ja/products/mitaka/

110626 :「想定不適当」から「想定外」へ
6年前つまり「3.11以前」の、有名なパネルディスカッション。プルトニウム利用が論点とはいえ、議論の本質的な内容に関する「勝敗」は歴史的に示されたので言わずもがなであるが、重要なのは、科学者である個々のパネラーの、「科学」や「技術」に対する、理論的(というより思想的)な「前提」であろう。科学/技術を、絶対視するか、相対視するか。災害/事故を、決定論として評価するか、確率論として評価するか。推進派/反対派なる、表面的な対立の深層にある重要な分岐点が、ここにある。あるいは、もっともっと表面的に、個々のパネラーの、討議あるいは聴衆に対する「態度」が、きわめて明瞭に2分されているのが、興味深い。
http://www.saga-genshiryoku.jp/plu/plu-koukai/
# by t_yonemasa | 2011-06-02 01:01 | 西北日記
西北日記2011/05
110427 :東北日記
原発とは直接関係はないが、編集の仕事で福島市へ___。
放射線飛散予測図や放射線量グラフ、あるいは水素爆発した建屋写真といった、生々しい視覚的形象によって放射性物質/放射線の存在を認知してきたため、当地において、目にも見えなければ匂いもしない「それ」を、脅威として認識すること自体に、困難を感じる。

110427 :Nuclear Power Renaissance
福島から東北新幹線で東京へ。節電による「暗闇」から浮かび上がってくるものは、3月11日までの我々の生を規定していたイデオロギー的「輪郭」。地殻変動によって引き起こされた、ルネサンスという名の知覚変動。

110429 :bay watching
日本野鳥の会大阪の企画で、泉大津市にてハヤブサを観察。
http://www.ne.jp/asahi/hayabusa/izumiotsu/
http://www.ne.jp/asahi/hayabusa/izumiotsu/falcon10000/index.html
展望台から一望される大阪湾が興味深い。南港、堺港、多奈川の火力発電所が見える。熊取の京大原子炉実験所も見える。

110430 :Bird’s Eye, Insect’s Eye and..Flower's Eye
兵庫県立人と自然の博物館の北村さんの案内で、神戸市立森林植物園にて、花と送粉者に関する観察会。鳥の目、虫の目から見る花の世界、花から見る鳥や虫の世界、その選択的関係性により構築された驚くべき「世界」を垣間見た。
『夏の林でチョウを追い、花たちとのふしぎな関わり合いを観察します。動植物がたどった進化の歴史も大胆に推理。(花がえらぶ 虫がえらぶ)』

110502 :黄砂に吹かれて
六甲山地、北摂山地から千里丘陵。黄砂のせいで眺望が霞んで残念。飛散していながら「見えない」のも困るが・・・。

110503 :人類の「進歩と調和」
万博公園。現在では大阪府の中心部では屈指の緑地公園だが、竹藪や段々畑の広がる「万博以前」の千里丘陵の写真を見るにつけ、ジオグラフィックな想像力が喚起される。
http://www.expo70.or.jp/forest/pdf/h22/uti03.pdf

110505 :
西宮市・みやっこキッズパークの田圃やビオトープで、泥にまみれる。
http://www.nishi.or.jp/homepage/miyakky/
『子どもたちに「なんの魚が好き?」と尋ねると、ほとんどの子がメダカと答えます。この小さな生き物の生活を、作家が情熱を傾けて、長い期間、観察し続けてつくりあげました。』
『よく見ると田んぼや池にはメダカ、トンボの幼虫ヤゴ、アメンボ、ミズスマシ、ゲンゴロウなど、たくさんの生きものがすんでいます。この絵本の主人公は、そのなかのコオイムシ。名前の通り、卵を背中にしょって子育てする水生昆虫です。卵を背負うのはコオイムシのオス。背中にしょっていれば、敵からものがれられるし、安全です。コオイムシの巧みな子育てを克明に描いた観察絵本です。』

110506 :「日本国」崩壊
核反応という「外部」に対する闘争としての原発危機において、なお止まぬ「本土決戦派」の存在と、「宣言受諾派」を交えた「内部」闘争を前にして・・・。
『・・・戦争終末期、政府や外務省は陸軍の暴発をいかに防止するかに精神を集中し、陸軍は本土決戦を叫びつつも実際は自己の組織利益をいかに維持するかに腐心していた・・・』
『・・・戦争という外国相手の政治闘争を行っているにもかかわらず、彼らは同じ日本人相手の政治闘争に終始した結果、重大な政治判断ミスを積み重ね、大日本帝国を完璧な崩壊へと導いていった・・・』
『・・・根回しと妥協の政治ゲームへの集中とそれと表裏一体の国際感覚の欠如は、いまなお続く日本の政治風土における宿痾ともいえる・・・』

110508 :
午前は千里中央公園、午後は万博公園で観察会。千里丘陵における、原生状態から里山、そして大規模開発(千里ニュータウンや万博)を経て緑地公園となった変遷と、その地形的特徴との関連が非常に面白い。

110512 :the expose ,ex-posed
全てが「過去形」として露呈される中で公表された炉心溶融。祈るような気持ちで、小出さんのコメントを追っている。
http://hiroakikoide.wordpress.com/

110514 :お爺さんは山へ柴刈りに、お父さんは山へ虫捕りに。
伊丹市昆虫館の企画で、「台場クヌギ」で知られる、豊能町・妙見山の雑木林での昆虫採集。「森」にもいろいろあって、鬱蒼とした原生的な照葉樹林や、逆に整然とした針葉樹の植林も好きではあるが、やはり、適度に人間的で適度に自然的な、落葉広葉樹の「雑木林」が、とりわけ新緑の明るいこの季節のそれが、いちばん好きだ。
http://www.myoken.org/haikingu.html#h-map
『材木としては役に立たない木が雑然と並ぶ雑木林。ここにある木は雑多で、下草にもさまざまな植物がはえており、その植物と深く結びついた生活をしている昆虫や小動物も、多種多様にすんでいます。そのような雑木林は四季に応じて林の様相を一変させ、それにともなって生き物たちも生活を変化させます。(ぞうきばやし)』
『昔は、ご飯を炊いたり、部屋を暖めるのにも薪や炭を使っていました。その薪や炭にするための木を育てていたのが雑木林でした。今は少なくなった雑木林の1年の記録です。(雑木林の1年)』

110515 :
柏原市の大阪教育大学へ。
http://osaka-kyoiku.ac.jp/campus_map.html

110520 :「危機を生きる思想」
月刊誌「現代思想」は10年に一冊購入する程度だが、「1000年に一度?」の大震災特集号を立ち読みしているなかで、関曠野氏の論考「ヒロシマからフクシマへ」冒頭十数行を一読して、レジへ急いだ。
http://www.seidosha.co.jp/index.php?FrontPage

110521 :
伊丹市昆虫館。以前までは、昆虫なんて子供の付き合い・・・と思っていたが、その「世界」は「驚異」に溢れていることを、この年になって痛感している。
http://www.itakon.com/

110522 :the black sun
太陽の塔に対する、あるいは、大阪万博それ自体に対する、更には、人類の「進歩」に対する「落書き」としての___。
http://park.expo70.or.jp/expo70taiyounotou.html#tou

# by t_yonemasa | 2011-04-30 19:29 | 西北日記
西北日記2011/04
110401 :たくさんのふしぎ/日本じゅうの4月1日
東北にもニシキタにも、4月1日はひとしく訪れる・・・。

110402 :かがくのとも/たんぽぽ、つくし
大阪市立自然史博物館による、長居植物園での月例観察会。染井吉野が3分咲き。
『身近な植物、タンポポの生態のふしぎさ、そのたくましさなどを、長年にわたる観察と写生をもとに見事に描きます。』
『春の風物詩、つくしの1年間のくらしを描きました。大地にねっこ(じつは地下茎)をはり、お日さまの光から栄養をつくりだし生きる植物の生命力が伝わってきます。』

110403 :Différence et Répétition
大阪市立自然史博物館の和田さんの案内による、甲子園浜(阪神間に唯一残された自然の砂浜・干潟・磯がある)での鳥類フィールドセミナー。帰りに、決勝戦終了直後ながら、子供に野球場なるものを見せんがために甲子園球場に寄る。(当時5歳だった僕が父親に連れられて、東洋大姫路の試合を観に来たのを思い出した。)
『きれいな砂の干潟、ずぶずぶ沈む泥の干潟。かわいいカニのダンス、たくさんの貝、エサをついばむ鳥たち、見たことないような不思議な生き物、干潟にはいろいろな魅力が詰まっています。』
『大都会東京にほど近い千葉県習志野市谷津の、マンションや高速道路に囲まれた一角に、年間170種類もの野鳥がやってくる場所があります。そこは「谷津干潟」と呼ばれ、1993年に渡り鳥の中継地である湿地を護る国際条約ラムサール条約にも登録され、永久に残されることになっています。自然環境に恵まれているとは思えないこの場所に、どうしてこんなにもいろんな鳥が訪ねてくるのでしょう?』
http://www.nishi.or.jp/contents/00002657000300025.html

110403 :
『諌早湾の干潟に住むムツゴロウとシオマネキとあさりちゃんの三匹は大の仲良しです。ところがある日、橋だと思っていたものが黒い壁にかわって、潮が満ちてこなくなりました。干潟の生き物たちの叫びを聞いて下さい。 (海をかえして!)』

110404,06 :たくさんのふしぎ/風はどこからくるのだろう + 土の色ってどんな色?
風や土を素直に楽しめる日は、いつ戻るのだろうか・・・。
『春一番の突風、夏の海辺の潮風、秋の台風、冬の木枯らし。地球を吹きまわっている大きな風から、それぞれの地域に吹く小さな風まで、風はどうして吹くのか、風はどこから吹いてくるのか見ていきます。(風はどこからくるのだろう)』
『絵を描くとき、空は何色に塗りますか? 青? 太陽は、赤ですか? それとも黄色ですか? では、土の色は? この本には、日本各地の土が出てきます。でも、同じ色の土はひとつもありません。ページを繰るたびに現れる土は、どれも信じられないような、美しい色の土ばかりです。これを機会に、もう一度足下の土を見直してみてください。見慣れた土も、きっと違って見えてくるはずです。(土の色って、どんな色?
)』

110408 :back to the future
地震も津波も原発事故も、起こってしまったあとでは何とでも言えるが、その意味で、それ以前に(その直前に)書かれた書物こそ、いま読み返されるべきだろう。3月11日以前の「私たち」に出会うためにも・・・。
『いまだ記憶に新しいスマトラ沖地震津波。巨大地震発生帯に位置する日本列島も、同様の津波に襲われる可能性が十分にある。来るべき大津波に、どう備えるか。重要なのは、被害をいかに最小限におさえるかという「減災」の視点だ。 (津波災害――減災社会を築く)』
『1999年のJCO、一昨年の美浜原発と、日本でも原発にかかわる悲惨な事故が起きたことは、記憶に新しいでしょう。しかしパソコン、携帯、ゲームなど、電気を使う機会は増える一方です。だから原発に頼るのもやむをえないのでしょうか?あのチェルノブイリ原発事故から20年にあたる今年、原発の危険な現状と電気の真実を新たに語り明かします。 (新版 原発を考える50話)』

110409 :かがくのとも/さくら
大阪市立自然史博物館の和田さんの案内による、長居植物園での鳥類フィールドセミナー。染井吉野の花の蜜を忙しく吸いまわるヒヨドリたちが印象的だ。
『お花見といえば桜ですが、そのあとは…葉桜になったかと思うと、葉陰に小さなサクランボ、夏には虫でおおにぎわい…1本の桜の木の1年のドラマです。』
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/wada/wada-index.html

110410 :原子の灯
午前は千里中央公園で植物観察会、午後は万博公園で昆虫観察会。「太陽の塔」が逆説的に示すように、大阪万博には、抜きがたくアトミックでエレクトリックな時代的イデオロギーを感じる。
『大阪万博が開かれた1970年には、原子力発電所が相次いで運転を開始しました。同年3月14日には、わが国初の商業用軽水炉、敦賀発電所1号機が運転を開始。さらに同年8月8日には、美浜発電所1号機が試運転を開始(営業運転は同年11月より)するとともに、大阪万博の会場に試送電を行い、文字通りの「原子の灯」がお祭り広場を飾りました。』

110414 :花開く桜をめぐる抽象
桜が満開の京都・岡崎公園で、「花開く木をめぐる抽象」にあらためて感銘を受ける。もともと小作品だが、(この画面のように)画像として圧縮しても、絵画としての「情報」は縮減されない__それこそが「抽象」の意味するところだろう。東京国立近代美術館の所蔵絵画の中で、そして全てのクレー作品の中で、僕がいちばん好きな絵だ。
http://klee.exhn.jp/

110414 :no more fukushima...
大本営発表にも扇動記事にも便所の落書きにも疲れたので、腰を据えて勉強することにした。まずは、売れている広瀬隆氏の著作。「東海地震により浜岡原発は危険」という結論は明快だが、そこに至る論証過程や文章表現が恣意的で稚拙なのが気になった。明晰さよりも情熱で押すタイプだが、そのような人だからこそ、読み手を覚醒させるような素朴な直感__例えば「お湯を沸かすためだけになぜこれほど複雑で不安だらけの機械を使う必要があるのか」といった言葉__が、随所に見いだせる。
『科学的・論理的に考えれば、周期的に到来する東海大地震は間違いなく起こることであり、これを否定する人間は、電力会社にも一人もいない。その時に、浜岡原発が破壊され、取り返しのつかない末期的な大事故が起こる可能性は、ほぼ百パーセントと言ってよい。』

110414 :Der achtzehnte Brumaire des Louis Bonaparte
ヘーゲルは次の言葉を付け加える事を忘れていた。一度目は悲劇として、二度目は茶番劇として、と___
東海地震の想定下で、なおかつ福島の教訓(しかも継続中の)がありながら「もう1回」やってしまったら、日本人は「ただのアホ」ということになってしまう。(・・・あるいは、福島が既に何番目かの茶番劇だったのかもしれない。)

110416 :たくさんのふしぎ/ニホンミツバチと暮らす
大阪市立自然史博物館の学芸員メンバーそろい踏みの、植物・動物・鳥類・昆虫観察会@長居植物園。ここのところ毎週のように来ているが、春はそのつど異なる表情を見せるので、変化のプロセスが楽しい。それにしても、ニホンミツバチといい、ニホンアカガエルといい、ニホンザリガニといい、概して日本の在来種が外来種に比して「小さい」のはなぜだろう?
『日本人とニホンミツバチとのつきあいは、大変古いのですが、セイヨウミツバチとちがって、ニホンミツバチは家畜化されることがありませんでした。そのため、ハチ飼いの方法も原始的でとても手がかかります。でも一番の特長は、ニホンミツバチは野生の性格を残しても、性格はおだやかで攻撃的でないということです。手間ひまを惜しまない山のおじさんたちとミツバチとの交流をご紹介します。(ニホンミツバチと暮らす)』

110417 :
大阪市立自然史博物館の企画で木津川を歩く。以前から京阪線や近鉄京都線で渡るたびに、都市化の及ばざる領域として注目していたので、非常に良い機会だった。
http://www.yodogawa.kkr.mlit.go.jp/know/nature/hope/hana/4.html

110419 :六人の侍
京大熊取の小出さん。12年前・・・すなわち東海村事故の直後に一度だけ、講演を拝聴したことがある。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html
http://hiroakikoide.wordpress.com/

110422 :
東日本で頻発している「余震」は、本当に余震なのだろうか・・・?
『幕末にはじまった首都圏の大地震活動期は,関東大震災(一九二三)をもって終わり,その後,東京圏は世界有数の超過密都市に変貌した.しかし,まもなく再び「大地動乱の時代」を迎えることは確実である.小田原地震が七十年ごとに発生することを明らかにした地震学者がその根拠を明快に説き,東京一極集中の大規模開発に警鐘を鳴らす.(大地動乱の時代)』


110420 :
『あっ、東海地震だ!そして、そのあとさらに恐ろしい事態が…。』
「首都圏消滅」や「東京放棄」なんてSF的概念が、どうしても迫真性を帯びてしまう。

110424 :かがくのとも/はるのたんぼ、おおいぬのふぐり
高槻市三島江にて(田植え前の)蓮華畑、菜花畑における虫媒花の観察会。
『春から田植えまでの短い期間を精一杯に生きるたんぼの雑草。レンゲソウやタネツケバナなど、可憐な草花の生活を身近な環境で観察してみませんか。(はるのたんぼ)』
『ヨーロッパ原産のこの小さな青い花は、道ばたやたんぼの畦、駐車場の片隅でよく見かけます。名前の由来は、3ミリほどの実の形が犬のふぐり(睾丸)に似ているから。春を知らせるこの花は、開花すると1~3日で散りますが、次の花がもう咲いています。(おおいぬのふぐり)』

110427 :構造線上のアトム
東海道新幹線で東京に向かい、掛川駅を過ぎると、茶畑が視界に入る。その丘陵越しにみえる高圧送電線の向こうにあるはずの、浜岡原発に思いをはせる。

概して、 東海道新幹線のぞみ号で大阪・東京間を移動する過程で、停車駅もなく中だるみして退屈なのが「静岡県」・・・ということになるが、地学的に言えば、中央構造線、四万十帯、糸魚川静岡構造線、駿河トラフを横断し、富士山、丹沢山地を望み、伊豆半島(日本列島で唯一、フィリピン海プレートに乗っている)を擁するこのエリアは、車窓から目が離せない・・・とりわけ3月11日以降は。
# by t_yonemasa | 2011-04-02 20:24 | 西北日記
西北日記2011/03
110301 :たくさんのふしぎ/ゾウの時間とネズミの時間
20年前にベストセラーとなった新書の絵本版を、読み聞かせ。そこで論じられている主題自体も非常に興味深いが、大人向け新書版と子ども向け絵本版との差異、20年を隔てた自分自身の差異、現在における親子の差異が本の主題と響きあい、重層的な時間論的問いを浮かび上がらせる。
『動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物のよって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する。(ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学)』
『大きくてゆったりしたゾウ。小さくてチョコマカしてるネズミ。でも、一生に心臓がうつ回数を調べると、アレ? 意外な事実の積み重ねから、動物たちの生き方がくっきり見えてきます。(絵ときゾウの時間とネズミの時間)』

110300 :ひらおかパーク
雨の枚岡公園。生駒山地中腹の文字通り「平らな岡」から眺望する大阪市街と、近鉄奈良線の急勾配を走る阪神電車。まさに「ランドスケープ」と呼ぶに値する複合的ダイナミズムだ。
http://www.o-forest.org/hiraoka-park/

110304 :生物の時間、無生物の時間
こちらも20年前の絶版本だが、数千万年、数億年というスパンを扱った地学本なので、その「古さ」が全く問題にならない。「今から15億年ほど前・・・大阪は古アジア大陸の東のヘリにある大陸の一部・・・当時の大陸は植物もなく、ゴツゴツした岩と砂ばかりの岩石砂漠だったようです。このような状態が10億年も続きました・・・」などという記述がさらりと書いてあるが、そんな、人間はもちろん高等生物が存在しない状態での「10億年」とは、そこで流れているはずの「時間」とはいったい何だろう__。
『地形・地質の上で変化に富んだ大阪の自然の生い立ちについて,何万年にわたる人々の暮らしを追いながら興味深く記述した。珍しい岩石,化石,遺跡の写真や地形・地質図と共に花の万博,関西新空港などさまざまなエピソードを紹介。』

110306 :
箕面。

110308 :たくさんのふしぎ/ムクドリの子育て日記、町のスズメ 林のスズメ
いわゆる「科学絵本」を読み聞かせしているうちに、子どもと一緒になって楽しんでいる自分がいる。たくさんの「答え」は、ひとつの「不思議」におよばない。「子ども」のための絵本は量的に単純/シンプルであることが必要条件となるが、その単純化の過程において、希薄なひとつの「答え」になってしまうか、濃密なひとつの「不思議」に深化するか__によって、その絵本の真価が__そして読み手の真価も__問われることになる。
『家の戸ぶくろにムクドリが巣を作った! 5羽のヒナが無事巣立つまで、家族ははらはらどきどきの毎日。朝早くからにぎやかなヒナの鳴き声に寝不足になることも。楽しい観察絵日記。(ムクドリの子育て日記)』
『日本では「町の野鳥」のスズメがヨーロッパでは林に住んでいます。ヨーロッパでは町はイエスズメの領分なのです。身近な野鳥スズメのふしぎを集めていくと……。人とスズメの仲間たちが歩んできた、長い歴史の旅を語ります。(町のスズメ 林のスズメ)』

110311 :地球の時間、人間の時間
本来は同期性をもたないふたつの時間、本来は同じ空間に存在しないふたつの事物が「出会う」とき・・・。

110312 :
交野市の大阪市立大学理学部附属植物園。職員の松本さんの案内。クルミ科、モクレン科、カエデ科、マンサク科など、遥か太平洋を隔てた北米大陸と東アジアだけに共通する植生が認められる。まさに、地球的時間、地球的空間のなせる技だ。
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/biol/botan/

110313 :
武庫川を自転車で北上して宝塚まで。悲しい。
http://www.nishi.or.jp/contents/00003630000400010.html

110318 :くぬぎの木にっぽん
図書館でたまたま借りた絵本ながら、今の日本(人)の状況とあまりに類比的であり、胸が締め付けられそうになる。
『くぬぎの木が1本。それが切られることになった。最初に知ったのは1匹のアリ。た、大変だ! くぬぎの木全体にパニックが走る。この木1本に何と多くの生き物が関わっていることか。ユーモラスな、けれど胸に衝撃を与える本。(くぬぎの木いっぽん)』

110319 :向う側、彼岸、春分の日・・・
武庫川を自転車で河口から伊丹まで。一面が黄色に染まった菜の花畑に蜜蜂と紋白蝶。人間社会の混乱とは無関係に、季節は訪れる。
http://www.nishi.or.jp/contents/00003630000400010.html

110323 :たくさんのふしぎ/星空はタイムマシン、宇宙のつくりかた
『大望遠鏡を使って宇宙のずっとずっと遠くを見ると、宇宙が始まったころのようすが見える! 第一線で活躍中の天文学者が、宇宙を旅してくる光がもたらすメッセージについて語ります。(星空はタイムマシン)』
『「この宇宙はなかなかの出来だよ」宇宙の始まりから見てきたというふしぎな人物が語る、宇宙史上の10大事件。(宇宙のつくりかた)』

110326 :西神ニュータウン→舞子→明石→鈴蘭台→有馬温泉→六甲山→六甲アイランド→住吉
関西私鉄の一日乗車券を利用して、神戸市内を文字通り縦横に廻る。もちろん子連れなので、支線やロープウェイやケーブルカーや新交通などを織り交ぜて、実家に立ち寄るなど、飽きさせない工夫が必要だが・・・。いずれにしても、六甲山地の地形的特質に規定される神戸は、山から海/海から山という視線の反転が、1時間もあれば経験できる都市であり、地形的勾配が認識的勾配を大きく支配する。とりわけ、六甲山頂から南西方向(須磨アルプス、明石海峡、淡路島)の「連続的」景観は印象的であり、山は「島」であり、島は「山」であることを、あからさまに教えてくれる。
http://www.rokkosan.com/

110327 :和歌山→橋本→長野→古市→橿原→王寺→生駒山
昨日の六甲山地に続いて、今日は和泉山地、金剛山地、生駒山地の麓をまわる。大阪府岬町のあたりで顕著であるが、「森」と「海」は、密接に連続していることを実感する。

110328 :たくさんのふしぎ/森をそだてる漁師の話
宮城県気仙沼市のことが書かれている。「森」と「海」は、つながっている。近代テクノロジーは、その両者を分断することで成立していたことが、露呈してしまった。
『北海道の襟裳では漁師さんたちが、昆布や魚がたくさんとれるように、海の見える丘に木を植えて森をつくっています。宮城県の気仙沼では、海から20キロも離れた山に、漁師さんたちが木を植えています。フィリピンでは、海辺にマングローブの林をつくっている漁師さんがいます。漁師さんたちに会って話を聞いたら、海と森のあいだにある深いつながりが見えてきました。』

110328 :たくさんのふしぎ/スプリング・エフェメラル
個として短命であることによって、種として永遠であること。個として永遠であろうとして、種として短命であること。
『まだ吹く風が肌に冷たい初春、落葉樹林の林床でひっそりと美しい花を咲かせ、林の木々が葉をしげらせ、林床に光が届かなくなるとその姿をまったく消してしまう野草があります。スプリング・エフェメラル(春のはかない命、の意)と呼ばれるこの野草たちは、なぜこの時期に花咲かせ、短期間に姿を消すのでしょう?』

# by t_yonemasa | 2011-02-27 23:13 | 西北日記


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